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昨年、友達と札幌に行った折り、
私は貴方との思い出を探しに、一人で小樽を訪ねました。
初めてみる街、小樽。
重い荷物を肩に下げ、あのころ貴方が暮らし、
すでに貴方は住んでいないかもしれない街を歩きました。40数年前、３年間の文通の友が恋人に変わり、
来年は小樽の両親に会ってもらいたいと、
書かれた手紙を胸に抱き貴方との結婚を夢見てた私。
そんな貴方からの便りが急に途絶え、
私が出した手紙にあて先人住所不明で戻ってきました。
理由も告げず私の前から消えた貴方。
小樽運河から見える遠くの山脈を見てたら、
偶然でいいから貴方に会えたらと思ってしまいました。
札幌に戻り時計台に行った時、
裏に（そこはかとないロマンを呼ぶ時計台）と書いて、
貴方が送ってくれた写真を思い出しました。
心の底でセピア色になってた貴方との思い出が、
カラーフイルムのように私の心によみがえりました。
今、貴方はどこでどうしているのでしょうか。

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