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届かなかったラヴレター

なお豆

切ない気持ちや感謝の気持ち、大好きだったあの人への想い・・・毎年、大切な人への思いを綴ったラヴレターを募集している「届かなかったラヴレター」。これまでご応募いただいた「届かなかったラヴレター」をご紹介します。


 幼い時、
いつもお飯事や粘土遊びをして一緒に騒いでは、
いつも笑っていた幼なじみが僕にはいた...
それが、いつの間にか、
お互い大人になり恋愛感情を抱くようになっていった。
 それは、
幼なじみであるが故に言い出しにくく、
素直な気持ちを話すことすら照れくさかった。
幼いころは、
普通に「大好き」などと言えた時が
また懐かしく思えた。
 それから、
僕はラブレターを生まれて初めて書こうと思った。
家も近所なので
渡すチャンスがいつかある事を祈りペンを走らせた。
そのラブレターの中には、
手紙の他に彼女の好きな曲(CD)も入れた、
それは幼なじみの特権で、
彼女の事が良くわかっていたからこそ
出来る事でもあった。
 ある学校帰り、
僕はゲリラ豪雨にあい濡れながら
自転車を走らせ家路を急いでいた。
すると前の方に、
相合傘のカップルが体を寄り添って歩いていた。
その脇を通りすぎた瞬間、
僕は何気なくチラッと横目で見たら
幼なじみの彼女だった。
一瞬時が止まり自然と涙が込み上げ、
気が付いたら自転車を力いっぱい走らせ
雨の音と共に叫んでいる自分がいた。
 そして、
雨もまた僕の心を洗い流してくれているようだった...

「届かなかったラヴレター」次回の募集についてはキャリア・マムサイトやメルマガでお知らせします。 過去の受賞作品はこちらでご覧いただけます。

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