教えて!ごとう先生
読書嫌いが歴史を勉強する方法は?
子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!
後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧
~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。
Q. 読書嫌いが歴史を勉強する方法は?
高校受験を控えた娘のことです。社会で、地理は覚えられるけれど歴史の勉強の仕方がわからないと言っています。歴史の本を読めばと思うのですが、娘は読書が大嫌いなので、その方法は嫌がります。なにかよい勉強方法はありますか?
(HN:すだち)
A. 教材を使って暗記してしまおう
時間があれば学習まんがや動画を
すぐに思いつくのは学習まんがと動画の活用でしょうか。動画も、講談風に授業を行っているものと、各時代を象徴する歴史バラエティや大河ドラマのようなものと2種類ありますが、いずれも時間さえあれば歴史の学習にはかなり有効な手法といえるでしょう。
ただし「高校受験を控えた」というところでそれらの方法に疑問符もつきます。普通に考えれば娘さんは3年生ですよね。そうであれば、今から通史をイチから学んでいてはまず間にあいません。というより、社会科自体受験科目に入っていなかったり、配点がよくて5分の1、もしくは8分の1(理社の配点が英数国の半分のケース)だったり。そこに加えて地理、歴史、公民が各々3分の1の出題ですから、歴史にかけられる時間も単純に計算すると受験勉強時間の15分の1が適当ということになります。これだと上記の方法ではコストパフォーマンスに無理がある。
受験後には歴史にも親しんで
本来そんな方法は勧めたくないのですが、締め切りまでの時間を考えると、『新研究』や『整理と研究』、『一問一答式』などの教材を使って、暗記科目とわりきって知識事項をつぶしていくのが最適といえるでしょう。過去問を使っての学習ももちろん有効です。歴史の場合、出題されやすい事柄とそうでない事柄は確実に存在しますから。人物も法令もしぼり込めば、それぞれ50件くらいの暗記で、歴史分野の7割程度をカバーできるはずです。今年は明治と戦後の改革を押さえておくことをおすすめします。そのあたりは比較的歴史色が少ない時代ですから、取りかかりやすいと思います。公民との複合問題でも取り上げられやすい箇所なので一石二鳥です。
地理が覚えられるのであれば歴史もきっと楽しめることと思います。高校合格後には映画やドラマなどから取っかかりを作って、歴史にも親しんでください。
回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士