• ようこそ ゲストさん
  1. HOME
  2. ライフスタイル
  3. 教えて!ごとう先生

教えて!ごとう先生

志望校でやる気を出させる?

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧

~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。

Q. 志望校でやる気を出させる?

20150708_ph.jpg中3の娘のことです。受験が控えているにもかかわらず勉強に手がつかず、だらだら過ごす日が続いています。まわりの子は勉強し始めているのか、最近の学校での順位は下がる一方。勉強が嫌いならと、志望校には農業や工業などの職業高校をすすめていたのですが、それにはあまり気乗りがしていないようでした。
ところが最近になり、商業高校だったら資格がたくさん取れるからと興味を持ち始めました。しかし、成績はまったく追いついていない状態です。今から勉強を始めてそこまで成績がのびるかどうかわかりませんが、勉強への意欲のために、商業高校を目指させた方がいいのでしょうか。

(HN:常夏娘)

A. 商業高校志望でOK

成績を上げるなら高めの目標設定を

常夏ですか、いいですね。娘さんの受験、常夏パワーで乗り切ってほしいものです。

さて結論から申し上げましょう。商業高校目標でOKです。その理由は公立高校受験では「大は小を兼ねる」からです。学校ですすめられた高校のラインナップを見る限り、公立高校志望とお見受けしました。ならば内申点も学力試験の問題も共通です。上を目指せば、おのずと下の成績は身につきます。いや、誰もが積極的に勉強し始めるこの時期以降は自分が努力してもまわりも努力していますから、相対的にはそれでようやく現状維持。入試問題も普段の定期テストより範囲指定がないだけ難しくなっていますから、こちらもまた現状維持を目指しても自然に下降。ですから上を目指して取り組んでようやく現状をキープできるというところでしょうか。したがって成績を上げたいと思うなら高めの目標設定で間違っていません。

すさまじい努力をして志望校がだめだった場合

この場合、唯一問題になるのは「本人としてはすさまじい努力をした。けれど商業高校には結局手が届かなかった。」というケースです。この時は先生や常夏さんの第一声が物を言います。7月の時点での実力を思い出させるのです。「ハーフマラソンどころか1500メートルも走れないって言っていたのに、フルマラソン目指して走ったおかげで、いつのまにか30キロクリアしちゃってたよ」的なアプローチです。娘さんの気質を察するに、入学してしまえば友だちもうまく作れそうな気がします。そうなれば楽しみもできる。要は実際に学校が始まるまでの間の失望感でしょう。燃え尽き症候群と相まってなおさら。ここだけうまくのりきれば、きっと商業高校に手が届かなくても蓄えた実力をムダにしない高校生活に突入できるはずです。

今からなら社会、理科、国語で点数を稼ごう

もちろん商業高校に合格できればそれに越したことはない。この場合、内申点については正直この時期からの大幅な点数の増減は期待できませんので、入試で稼ぐことになりますが、ポイントは5教科で(地域の記述がありませんがおそらく5教科受験と推察しました、3教科なら5を3に置き換えて考えてください)何点取れるかという発想です。

これが普通科なら入学後授業についていくことを考えると、仮に合格点に達しても英数の得点が低い場合、高校生活はかなり苦しくなることが予想されますが、職業科の場合はそんなことはありません。最近の職業科では主要教科の中学段階のカリキュラムが消化できていない子にフォローが準備されていますし、入試目的の授業ではないのでペースに追われ未消化のまま追い詰められることもありません。その代わり職業科目に関しては資格取得を要請されるので厳しくなりますが、こちらはスタートラインが一緒。しかも勝たねばならぬ試験ではないので似たような学力の友だちと共にがんばることができます。

そんなわけでとにかく合格点に達することを目標とすればいい。そのためには早期に点数に繋がりにくい英数ではなく、6割から7割位まではやったらやっただけ得点がアップする社会や理科の知識分野、ツボにはまれば時間に関係なく一気に得点が上がる国語で合計点を稼ぐ。英数に関しては今から1年レベルに戻って始めても厳しいので、出題が多い単語のスペルや動詞の変化の暗記、文字と式から方程式までの徹底、各単元の基礎レベルの項目のマスターで5割を目指せばよいでしょう。これで4割しか取れなくても理社国が6割稼げば、おそらく道府県庁所在地の伝統校でない限り、商業高校の合格基準をクリアできると思います(このスタイルでやっていると当初の目標を超えた力がつくので)。

長くなりましたが、商業高校志望OKです。ただし届かない可能性が高いことは記憶にとどめておいて、その時のフォローを練習しておいてください。そうすれば、おのずと現時点で望める最大級の成績上昇が期待できるでしょう。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士

«前のページへ教えて!ごとう先生TOPへ次のページへ»

ページの先頭へ

この記事が気に入ったら「応援する」ボタンをクリック

応援する