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教えて!ごとう先生

エスカレーターの学校受験のこと

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧

~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。

Q. エスカレーターの学校受験のこと

20160127.png知人の息子さんが難関私立大学に通っています。その息子さんいわく「エスカレーターで来たヤツはバカばっかり」だそうです。その言葉を聞いて、エスカレーターであがれる学校を子どもに受験させるのはよいことなのかどうか悩んでしまいました。将来自活できる大人にするには、エスカレーターはやめた方がいいですか?

(HN:神有月)

A.エスカレーターならではのよさもあります

要はその子次第

 結論から申し上げればよし悪しです。要はその子次第ということですね。知識はもちろん応用などの能力を含む純粋な学力に関しては、やはり一般受験を経て入学した子に長があるように思います。推薦やAO、内部進学の子らで、一般受験に臨んでその学校の合格最低点に達することのできる子は数割しかいないでしょう。
 ただそれもある意味当然で、一般受験しない子らはその段階で受験勉強をやめています。やっていない以上対応できるわけもなく、この差がそのまま能力の差というわけではないのです。では一般受験以外の経路で入学した子らのアドバンテージはどこにあるかといえば、まずはマメさです。瞬発力においては一般受験組に大きく劣るものの、彼らにありがちなムラが少ないので、平均すると一般受験組を上まわる成績をおさめることもあります。また人脈、段取り、情報の手配が得意な子もエスカレーター組や推薦組に目立ちます。
 異論を覚悟であえて極めてばっさり表現するならば、かなりの力はあるけれど不器用で損をしやすい子が多いのが一般受験組、その大学名で想像されるような学力なぞ持ち合わせていないけれど、器用で立ちまわりに長け、ちゃっかり評価を得てしまうような子が多いのが非一般受験組というところでしょうか。

浮いた時間と労力を有意義に使って

 今回のご質問の要は「将来自活できる大人に」なれるかというところにあったように思います。これが最終的な目標地点ならば、ずば抜けたスペシャリストでなければ、自分のことは多岐のジャンルに渡ってなにからなにまでやらなければならないのが自活者ですので、エスカレーターでの進学も決して悪くないという結論に達します。ただし進学先の学部が職業直結型の場合は、資格取得の段階で苦労する可能性は否めないでしょう。
 問題はエスカレーターに乗るかどうかではなく、エスカレーターで楽をして浮いた時間と労力をなにに費やすかにあるかだと思います。ここを有意義なことに投資できれば、実り多い大学生活が期待できることでしょう。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士

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