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教えて!ごとう先生

時計の問題ができない

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧

~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。

Q. 時計の問題ができない

20160824.png  小学2年生の娘は、もともと算数が苦手なんですが、先日時計の問題で0点を取ってきました。娘はおっとりしていて、私はせっかち。普段から怒ってばかりいるので、冷静に教える自信がありません。でも、塾や家庭教師は、時間的にも金銭的にも頼める状態ではないので家で何とかしたいのです。幸いじじばばが近くに住んでいるので、そちらにはお願いできます。時計の学習方法を教えてください。よろしくお願いします。

(HN:ちっくんたっくん)

A.まずは長針から。あせらず徹底して

時計ができない≠算数数学が苦手

 あああ、時計ですか。ぼくが算数分野で初めてつまずいた単元ですね。時計はデキる人には難なく理解できるのですが、ダメな人にはとんでもなく難しいんですよ。ですから先にお伝えしておきましょう。時計ができないからといって算数数学が苦手ということにはならないということを。

長針をすぐ言えるようになるまでやろう

 さて安心していただいた上で対策に入ります。まずは読み方から。わかりやすいのは長針です。12→0、1→5、2→10、......12→0という法則をたたき込みましょう。コツは単独で身体にしみ込ませること。何時何分じゃなくて、長針のジャスト数字だけでノータイムで言えるところまで持って行ってください。「じゃあ5は?」「25!」というところまでです。
 次に長針の端数をマスターします。8分とか12分とかです。ここでつまずいたら全部数えさせてもよし。そうすることで、なぜ5、10、15と覚えさせられたかの意味がわかります。ひとつずつ数えるより圧倒的に早く楽なことを実感できるでしょう。
 ここであせってはいけません。長針だけを考えずに言えるまで徹底してやってください。ドリルにある針が描かれていない時計の図をコピーしたり、算数セットについてくる時計を使ったりするといいでしょう。一番いいのは壁時計から電池を外して使うことですが(その際、秒針がないものだとなおよい。あるのなら秒針が12のところへ行った時にタイミングよく電池を外す。これによって秒針に惑わされず長針がさす数字をマスターできる)。

短針は、ねばり強く

 さて長針のさす数字がノータイムで出てくるようになったら、今度は短針です。短針でわかりにくいのは点ではなく間で示すということ。ここに拒否反応を示す子は少なくありません。「1時も1時10分も1時半も1時50分も、1時台なのだから、間で示すしかないんだよ」と説明してあげてください。コツは短針に注目させつつ長針を動かし、「行くよ~、ほらここから......ここまでが......、それ、ここで変わった」という感じで、ねばり強く。長針と違いわかる子には一瞬でわかってもらえる代わりにわからない子は相当苦労すると思いますが、積み重ねで理解する項目ではなくひらめきで理解する項目なので、そこは我慢のしどころです。
 こうして短針が理解できたら、後は組みあわせるだけ。この段階は、多分さほど苦労はないでしょう。そして、そこまでできたら時間の計算もそんなに苦しむことなくマスターできると思います。最初は模型を使って、次に時計を図で書いて、最後に頭の中で、というステップです。
 余談ですが「ちっくんたっくん」で思い出しました。私が小1の時の上の国語の教科書の最後の教材は「チックとタック」でした。あれから40数年。光陰矢のごとしですね。ちっくんたっくんさんも、娘さんが小学生でいるのもあと4年。おじいちゃんおばあちゃんに教えてもらうのは孝行になるのですが、ご自身で教えられるのもあと数年でしょう。二度と来ない大切な月日、大事になさってください。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士

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