• ようこそ ゲストさん
  1. HOME
  2. ライフスタイル
  3. 教えて!ごとう先生

教えて!ごとう先生

ライブハウスに小学生ぐらいの子ども。これってOK?

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧

~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。

018363.gifごとう先生、はじめまして。私は37歳独身、ライブハウスで音楽をたしなむのが大好きです。そのライブハウスで先日、いいのかどうか判断がつかないことがあったので、ご相談します。普段、未就学の子どもは親がふたり分のチケットを買って入場し、20時前に帰っています。ところが先日20時すぎ、どう見ても小学生ぐらいの子が入場していて、そのときは、「お酒が飲める年になったら、自分で稼いだお金でまた来ようね」と言って退場させてしまいました。この判断がよかったのかどうか......。
夜の繁華街の親子づれ、どこまでがOKだと思われますか?

(HN:若葉姫)


20時で退場させたのは妥当な判断でしょう

●ライブハウスは子どもの入場にはそぐわない

 ライブハウスには、1ヶ月ほど前、十数年ぶりに足を運びました。大きさからいえば、ホールというのが妥当なところでしたが、かろうじてワンドリンクとスタンディングにライブハウスの名残を感じました。
 さて本題です。若葉姫さんの立場がオーナーなのか、店員なのか、はたまた頼りにされている常連客なのか、文面だけでは判断できないのですが、結論からいえば、「妥当」な判断と行動だったと思いますよ。ライブハウスは、法令上は飲食店とされることが多いのですが、行政機関によっては風俗店に準ずる扱いをしているようですね。このあたりの線引きは自治体によって異なり、条例の内容や適用範囲もさまざまです。一般的な感覚だと、保護者同伴ならば21時くらいがリミットの目安でしょうが、ライブハウスの場合、アルコール飲料の提供もあるわけで(これを缶で出すのが経営者の涙ぐましい努力だとか)、そういうことを加味すると、たとえ保護者同伴とはいえ、小学生の入場にはそぐわない気がします。入場を許せば、本人や保護者以上に、店側が背負うリスクがあまりにも大きい。
文面からは、若葉姫さんにとってライブハウスが大切な場所であることが読み取れます。ならば、「お酒が飲める年になったら、自分で稼いだお金でまた来ようね」と言って退場を指示した、というのは妥当だったと言えるでしょう。

●大人の特権が子どもにも開放されている
 以下は余談ですが、最近は大人の世界と子どもの世界の線引きがあいまいになっていますね。親子づれ推奨の居酒屋まであるほど。個人的には、カラオケルームのファミリー層取り込み開始あたりがきっかけのような気がしています。若者にこびる気風、大人が若者文化を取り入れる世相、お決まりのインターネットと携帯電話の普及、変なタブーには神経質なくせに、ホストだのキャバ嬢だのオネエキャラだのを、早い時間から堂々と扱うテレビのバラエティ番組。今後も、大人の隠れ家的な場所というのはどんどん消えていく運命にあるのかもしれません。かつて、大人には大人にしか入ることが許されない場所、できないこと、たしなむことができないものがたくさんありました。それらは、子どもにとって必ずしも明るくはないけれど、憧れの対象であり、「早く大人になりたい」という思いを与えたものです。ところが今は、かつての大人の特権の多くが子どもに開放されています。大人の負う責任も義務も課せられないまま、特権だけ先に受け取ってしまえば、そりゃ子どもも馬鹿らしくて大人になろうなんて気も失せてしまうことでしょう。表向きにおいて、誰もが物分かりがよくなった社会。時にはきぜんとした厳しさもあってほしいと思うのです。
回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士

«前のページへ教えて!ごとう先生TOPへ

ページの先頭へ

この記事が気に入ったら「応援する」ボタンをクリック

応援する