教えて!ごとう先生
受験日前や当日のすごし方
子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!
後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧
~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。
Q.受験日前や当日のすごし方
高校受験を3月にひかえた息子は、塾のおかげでここ1年ほどで成績がのび、念願の志望校の合格が見えている状態です。ここまでがんばってきた息子に、試験日前のすごし方や試験当日のアドバイスをお願いできませんか。よろしくお願いいたします。
(HN:たくみママ)
A.当日あせらないよう、まずは健康管理を
普段どおりの生活をして
これ、掲載間に合うのかな。ギリギリ間に合うか。えっと、まずは「塾のおかげでここ1年ほどで成績がのび、念願の志望校の合格が見えている」とのこと、よかったですねえ。さらにいえば普通は短期間に伸びると、とんでもない勘違いをしちゃうものなのですが、そこをあえて「塾のおかげで」という謙虚さに敬意を表したいと思います。天邪鬼のようですが、こういう子や親御さんには、逆に「出会えてよかったですね、でも塾はきっかけにすぎなかったのであって本人の努力の賜物ですよ」と言って差し上げたい気持ちです。
さて直前および当日ですが、まずは何といっても健康管理。3月だとインフルエンザは下火になっていると思いますが、縁起をかついで食べ慣れないものを無理して完食したり、すごいご利益だと評判の神社に遠出して詣でたりということは直前は避けたほうがいいでしょう。朝型でない人は2週間くらいかけて朝型になおしておきたいところですが、時間がない場合は無理に切り替えようとしないほうが無難です。前日なども緊張して寝られない子も少なくありませんが、ひと晩程度の徹夜なら緊張感がどうにかしてくれることも多々あること。寝られるに越したことはありませんが、眠れなくとも気に病まぬことが肝要です。
得意科目も確認しておこう
学習面では一般的には暗記物中心に切り替える時期ではありますが、数日間あってなおかつ身近に質問可能な人がいるのであれば、手も足も出なかった、あるいはスルーし続けてきた数学の大問などにちょっと手を出してみてもいいと思います。「でたところで小配点、でなければ終わり」の暗記物と違って、こちらは「でたら配点が大きい」ですし「最後まで答えが出せなくても誘導の小問が数問解けるだけでもそれなりの点数が期待できる」もっとも時間がない時期だけに深追いは禁物。数時間指導を受けてやっぱり無理だとなったら素直にあきらめて他で確実に取ることを考えたほうが現実的でしょうね。あ、それと得意科目の得意分野に関してもたくさんやる必要はないので軽く活字だけでも確認しておきたいところです。直前期は得意科目がおろそかになることが多く、大抵はそれでも得点源になってくれるのですが、あまりにもご無沙汰していると「何を今さら」とばかりにそっぽを向かれることもあります。
当日は、あせらない!
当日はとにかく何があってもあせらないこと。そうはいっても人生経験の浅い高校受験生にはそれがなかなか難しい。そこで、あせりの種になるようなことを思いついたら、ふさいでおくのがいいでしょう。たとえば消しゴムはふたつ以上持参するとか。時計や持ち物には一切余計な機能や英語や漢字の表記がないかどうか今一度確かめるとか、花粉症が始まる季節でもありますのでポケットティッシュはかなり多めに持っていくとかもいいです。
それから緊張しないようにがんばるあまりにあせってしまう子もいますが、人間というのは少々緊張しているくらいが普段よりやや上の実力を発揮できるもの。緊張と対峙するのではなく、緊張の中でベストをつくすことです。
こういう質問はいただく方もうれしいですね。
ご健闘を。
回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士