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タイムスリップ感覚で楽しめる!「江戸東京たてもの園」

こんにちは! 主婦研ライターの野嶋です。
今回は、都立小金井公園内にある「江戸東京たてもの園」をご紹介します。

こちらは、江戸東京博物館の分館として東京都が建設した野外博物館で、現在、復元建造物が30棟、屋外展示物が29件あります。文化価値の高い建物が多数あり、歴史と建築好きな人にはおすすめの所です。

明治から昭和の下町をタイムスリップ!

園内は、正面出入り口となるビジターセンター周辺のセンターゾーン、下町の風情が楽しめる東ゾーン、通りに沿って様々な建築様式の住宅が点在する西ゾーンに分かれています。

東ゾーンの下町中通りを歩けば、明治から昭和のノスタルジックな下町の雰囲気を満喫することができます。
明治・大正時代とは、現代の私たちのライフスタイルの原形ともいうべき生活が作られた時代。そのため、その時代の建物や生活道具は、日本人にとって、「どこか懐かしい雰囲気」が漂います。
しかも、それらのデザインはかなりのレベルなのです。中でも、「丸二商店」や「小寺醤油店」、「子宝湯」はおすすめです。

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「丸二商店」とは、昭和初期に千代田区神田に建てられた荒物屋です。
荒物屋とは、今でいうホームセンターみたいなもの。「丸二商店」のお店の外観は、前面部が銅板で覆われていて、関東大震災後に建てられた「看板建築」と呼ばれています。
店内には、大小の鍋やカメなどの日常生活の物が所狭しと置かれていました。

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また、「小寺醤油店」は、大正時代から現在の港区白金で営業していた店です。
1階、2階のひさしの下には、張り出した腕木とその上に桁が乗っています。これは出桁造りといって、いかにも商家のたたずまいが感じられます。
「小寺醤油店」は主に日本酒を売っていましたが、醤油や味噌、清涼飲料水、調味料、缶詰までも扱っていたそうです。今で言うコンビニエンスストアでしょうか。

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さて、通りの奥にある「子宝湯」では、江戸東京たてもの園を代表する建物で、昭和の銭湯文化に触れることができます。入口にある唐破風や玄関上にある七福神の彫刻を見た後は、のれんをくぐって内部へ入れます。
広々した浴場や壁に書かれた富士山のペンキ絵をぼっと眺めていると、当時の人々のにぎやかな声が聞こえてきそうでした。

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山の手のモダンな建物や茅葺き屋根の民家が見られるゾーンも

西ゾーンの山の手通りに歩を進めると、日本建築のお屋敷「三井八郎右衞門邸」が見えてきます。
三井八郎右衞門とは、三井家を代表する世襲の名のこと。こちらには、本邸と各地にあった建物の一部を集めて、現在の西麻布に再現された邸宅が移築されています。
邸宅内には、七宝焼で作られた廊下の釘隠しや、襖や障子に描かれた四条円山派の絵などがあり、細部に渡る意匠の数々が当時の三井財閥の繁栄ぶりを伺えました。

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一方、かわいい名前の「デ・ラランデ邸」も一見の価値がある建物です。
何と言っても、スレート葺きの赤い屋根が目を引きます。入口近くの階段にはレッドカーペットが敷かれ、導かれるように2階へ上がると、シンプルながらも上品な造りの寝室があります。
手入れの行き届いた庭を見下ろしつつ、1階に下りると、見事なシャンデリアが吊り下げられた洋室があります。ここでは、現在、「武蔵野茶房」が営業していて、軽食を提供しています。
試しに「パンケーキ」と「アイスコーヒー」を頼んでみました。パンケーキはあっさりとした甘味、アイスコーヒーは、冷たいながらもコクのある味わいで、おいしくいただきました。

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建物以外もおすすめ! 都電やボンネットバスなどの野外展示物も

江戸東京たてもの園の見所は、建物以外にもあります。
例えば、東ゾーンにある「都電7500形」は、実際に乗ったりできる路面電車です。渋谷駅前を起終点として、新橋・浜町中ノ橋・神田須田町まで走っていました。
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また、「三井八郎右衞門邸」の横には、ボンネットバスもあります。こちらは、50年前にいすゞ自動車が開発したTS11形を改良したもので、このTS11形自体は、今でも自衛隊で乗られているそうです。
二つの乗り物は、色や形が本当に愛らしく、数ある展示物たちの中では趣が異なりますが、当時の人々の生活が垣間見られました。

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さて、個性的な建物として、おすすめなのが「万世橋交番」です。
元々は神田須田町の万世橋駅近くにあったもので、今の交番とは全く違う様相をしています。レンガで囲まれた造りはしっかりしているように見え、当時の警察の威厳が感じられました。中からカイゼルひげのおまわりさんがふっと出てきそうな気がして、つい足を止めてしまいました。
横にある丸ポストと一緒にカメラで撮ってみたいスポットです。

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正面出入口のビジターセンターでは、お土産ショップも!

江戸東京たてもの園は、ビジターセンターから出入りします。
ビジターセンターとは、「旧光華殿」を改修したもので、昭和の時代、皇室の記念式典に使われました。中には、導入展示や図書コーナー、ミュージアムショップ、カフェ、トイレなどがあり、無料で利用できます。
特に導入展示には、園内の建物を見る前に役に立つ情報(日本建築の詳しい展示など)が充実しています。気付けば、あっという間に時間が経っているので、時間配分に気を付けてくださいね。
もちろん、帰りにお土産を買うスポットとしてもおすすめです。

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まとめ

江戸東京たてもの園は、1日楽しめる近代建築の博物館です。
特に、昭和建築の充実ぶりは他の施設に負けていません。園内の敷地は、少し広めですが、所々に案内をしてくれるボランティアの人たちがいるので、迷子の心配はありません。安心して子連れで出かけることができます。
出かける際は、野外博物館だけに、天気のいい日がおすすめです。

【基本情報】
〇江戸東京たてもの園 httpss://www.tatemonoen.jp/
・所在地:東京都小金井市桜町3-7-1(都内小金井公園内)
・電話:042-388-3300(代表)
・アクセス:JR中央線「武蔵小金井駅」からバスで5分
・営業時間:9:30~17:30(4~9月)、9:30~16:30(10~3月)※入園は閉演の30分前まで
・定休日:月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は、その翌日)、年末年始
・観覧料:一般400円

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