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「2020東京オリンピック決定!」アンケート

「トーキョー!」 2020年のオリンピック開催地が決まった瞬間、早朝にもかからわず日本は歓喜に包まれた。 およそ半世紀ぶりの東京での開催に、主婦はどのような思いを抱いているのか、緊急調査した。

問1.2020年、オリンピック・パラリンピックを東京で開催することについてどう思いますか。また、賛成・どちらかといえば賛成、もしくは反対・どちらかといえば反対と答えた方、それぞれ理由を教えてください。
2020年、オリンピック・パラリンピックを東京で開催することについてどう思いますか 賛成、どちらかといえば賛成と答えた方、理由を教えてください 反対、どちらかといえば反対と答えた方、理由を教えてください
■ 祝、東京オリンピック開催! しかし常に「原発・復興」が気になる現実
まず、東京での開催の是非を聞いてみたところ、「どちらともいえない」の13.8%を除くと、「賛成」(36.6%)「どちらかといえば賛成」(30.1%)、「どちらかといえば反対」(13.0%)「反対」(6.5%)と賛成派が7割弱という結果になった。理由としては、まず賛成派は「経済効果が期待できる」(65.9%)「日本人選手の活躍が期待できる」(46.3%)「トップアスリートを間近で見られる」(45.1%)「東日本大震災の復興の手助けになる」(37.8%)「インフラ整備がすすむ」(30.5%)「日本の国際社会での地位向上」(24.4%)「オリンピックが好き」(22.0%)などが多かった。
反対派の理由は「税金がもったいない」(41.7%)「東日本大震災の復興のさまたげになる」(37.5%)「道路や交通機関が混雑する」(29.2%)「治安の悪化が心配」(12.5%)「オリンピックに興味がない」(8.3%)などが挙げられた。
単純にスポーツやオリンピック・パラリンピックの好き嫌いは除いたとして、両方の理由に挙げられたキーワードはやはり「東日本大震災からの復興」だ。オリンピック・パラリンピックは復興の原動力となるか、妨げとなるか、その意見は真っ二つだ。特に、安倍首相が招致に関する最終プレゼンテーションにおいて「原発(汚染水含む)はコントロールしている」旨の発言をどう捉えるかも評価の分かれるところである。オリンピック招致と切っても切り離せない関係となってしまった「原発・復興」問題を、7年間の間にどのようにおさめていくかも注目に値するだろう。
問2.2020年オリンピック招致のための最終プレゼンテーションで、特に印象に残った日本人プレゼンターは誰でしたか。また、その理由を教えてください。
2020年オリンピック招致のための最終プレゼンテーションで、特に印象に残った日本人プレゼンテーターは誰でしたか
■ 個性豊かなプレゼンターが招致成功をアシスト
「オリンピック招致のための最終プレゼンテーションで、特に印象に残った日本人プレゼンターは誰でしたか。また、その理由を教えてください」という質問をしたところ、「佐藤真海選手(パラリンピアン)」(26.8%)の割合が最も高かった。「なくしたものを大事に思うのではなく、今あるものを大切にすればいいと言うことだと気がついた、という言葉に感激して涙が出た」(30代)、「彼女のスピーチは誰にも語ることの出来ない心のこもったものだった」(30代)など、難病と東日本大震災を乗り越えてきた佐藤選手が発する言葉に説得力を感じた人も多かったのではないだろうか。それに加えて「笑顔が素敵で、人を惹きつける魅力があった」(50代)という意見も。確かに、さわやかな笑顔はとても印象的だった。次に多かった人は、「滝川 クリステル(招致"Cool Tokyo"アンバサダー)」(22.0%)。スピーチのキーワードのひとつ、「おもてなし」は、今年の流行語大賞にノミネートされそうなほどインパクトが強かった。「日本人の良いところを『おもてなし』と言う言葉で思い出させてくれた」(40代)など、高評価だった。その他「あんなに上品なフランス語は初めて聞いたので、とても印象に残った」(40代)という「冒頭あいさつ・高円宮妃久子さま」(11.4%)も挙げられたが、賛否両論だったのはやはり「安倍 晋三首相」(8.9%)だ。「世界に向けて放射能や原発について話したことについて、必ず解決してくれるだろうと期待する気持ちになった」(40代)という好意的なものから「放射能は『コントロール出来ている』と嘘をついていた」(40代)と否定する意見、「原発の汚染水がコントロール出来ていると言いきった点はいずれは出来ると思ったが、今言ってしまうのは早急だという印象を抱いた」(40代)という不安を感じている意見もあった。
ちなみに「見ていない・わからない」も27.6%いたが、「東京に決まらないと思って寝ていた」(30代)という人も。時差の関係上、日本では早朝だったことも原因に挙げられるだろう。また、ずっと東京オリンピック招致に向けて突き進んできた「猪瀬 直樹(東京都知事/招致委員会会長)」を挙げる人は誰もいなかった。東京都知事をも上回る、個性豊かなプレゼンターが揃ったが故の結果だと思いたい。
問3.2020年東京オリンピック・パラリンピックを生で観戦したいですか。また、観戦したい種目を教えてください(開会式・閉会式も含む)。
問4.2020年東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティア活動をしたいと思いますか。
観戦したい種目を教えてください 2020年東京オリンピック・パラリンピックでボランティア活動をしたいと思いますか
■ 競技に出場するだけがオリンピックではない!?
「東京オリンピック・パラリンピックを生で観戦したいですか。また、観戦したい種目を教えてください(開会式・閉会式も含む)」と聞いたところ、「観戦したい」の56.9%が「観戦するつもりはない」43.1%をわずかに上回った。また、開閉会式を含めた「観戦したい種目」を聞いてみると、やはり自国開催でないとなかなか見ることのできない「開会式」が34.3%と多く、次いで「水泳」24.3%、「陸上」18.6%、「サッカー」14.3%、「体操」11.4%「マラソン」11.4%「テニス」10.0%「その他」54.3%と続いた。
先ごろ始まったばかりの東京国体では、さっそく開会式が例年よりもいっそう華々しいものになり、オリンピックを意識した派手な演出で話題となった。およそ2年前から東京オリンピック決定を見据えながらの準備だったというが、やはり開会式はそれだけ世界の人々の注目をひく一大国家イベントと捉えてよさそうだ。また、観戦したい種目に関しては、「他国で開催されるオリンピックを日本でテレビ観戦するときの人気度」と比例しているのかもしれない。日本での競技者人口の多いスポーツやテレビ観戦に慣れているスポーツが上位に来ている。ほかにも「バレーボール」「レスリング」などがあった。
次に、「ボランティア活動をしたいと思いますか」との問いに「ボランティア活動をしたい気持ちがある」53.7%、「ボランティア活動に興味はない」39.0%、「ぜひボランティア活動をしたい」7.3%という回答が得られた。興味のある人がやや上回っているというところだろうか。
前出の東京国体でもボランティアが何かと活躍し、大会を支えている姿があちこちにみられる。どんな種類のボランティアがあるのか、自分の生活の範囲内でどのようなことができるのか、参加する前に情報収集する必要がありそうだ。もちろん、ボランティア活動をしたいと願っても、自分の生活で手いっぱいでそれどころではなかったり、東京から遠方のため物理的に難しかったり、すべての人が関われるわけではない。また、開催エリアがコンパクトにまとまっているとはいえ、それらをスムーズに進行させるためには、膨大な人手が要求されることは大いに予想される。これから徐々にボランティアの活動範囲や時期などが決まってくると思うので、今後とも見守っていきたい項目である。
問5.あなたがオリンピックに求めるものは何ですか。
問6.あなたや家族、お友だちで「オリンピック・パラリンピック」にまつわるエピソードがあれば教えてください。
あなたがオリンピックに求めるものは何ですか
■  世界規模のスポーツの祭典を通して、人々は何を得るのか
「あなたがオリンピックに求めるものは何ですか」との問いには、純粋にスポーツでしか得られることのできない「感動」(61.0%)を求める人が多い中、現実を考えるとそれだけ求めても何か物足りないのだろうか、やはり「経済効果」(48.0%)を求める人も多かった。また、多くの国が集まることでうまれたり考えさせられることの多い「国際交流」(46.3%)、「平和」(45.5%)などが挙げられた。次いで多かった「夢」(33.3%)は、自分自身の夢というより、むしろ次世代を担う子どもたちに感じてほしいという親心のあらわれなのかもしれない
そして、「あなたや家族、お友だちで『オリンピック・パラリンピック』にまつわるエピソードがあれば教えてください」と聞いてみたところ、さまざまな意見が挙げられた。
まず、「オリンピックだけでなく、世界大会の生中継が深夜になると必ず生活リズムが崩れる。そして、大会期間中はなぜかテンションが高い」(40代)という熱中しすぎて寝不足派が多かった。「テレビにくぎ付けで、なにも手につかなくなる。まるで、選手の家族の一員かのような気分で観戦して涙する」(40代)「ロサンゼルスオリンピックを見て体操をやりたくなった」(40代)というのめり込み派も。また、知り合いが関わることでオリンピック・パラリンピックを身近に感じる体験をした人も多い。「10年以上前の知り合いが突然パラリンピックに出場していることが判明! 彼女が障がいをもっていることをその時に知ったので二重に驚いた」(40代)「子どもの通うプール所属の選手がメダルを取り、今まで以上に身近にオリンピックを感じることができた」(40代)中には「娘が出場を狙ってがんばっている」(30代)という人も。また「長野オリンピックに行ってピンバッジ交換をしたことが忘れられない」(30代)「父は東京オリンピックを見に行ったらしい」(40代)などの実際に体験した人の声もみられた。
■ 7年もある? 7年しかない? 日本のさまざまな問題をクリアする起爆剤となるか
最後に「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定について、あなたの感想や想い、期待、不安、何でもよいのでお聞かせください」との問いにも、やはり「原発・復興」を挙げる人は非常に多かった。「福島の事故が収束していないのにオリンピックどころではないと思っていたが、決まってしまった以上は恥ずかしい国にならないようにしっかり事故を収束させてほしい」(50代)「うまく行かないと国際的信用が失墜する」(40代)「東北の復興がおろそかにならないでほしい」(40代)といった厳しい意見があった。同じく経済問題も「景気が良くなることを期待しているが、そのための増税の不安も感じている」(30代)「経済が活性化するなどいい事を言われているが、とても実感が湧かない」(30代)など、期待を持ちつつも不安を感じる意見が多数みられた。
一方で、「世界中の人々と交流できる絶好のチャンスだとも思うので、子どもたちには積極的にボランティアへ行ってもらいたい」(30代)「国立競技場が生まれ変わるのを子どもが楽しみにしている」(40代)といった、子どもたちにオリンピック・パラリンピックをいい思い出作りの場にしてほしいと願う人も。しかし「治安の悪化が懸念されるので、自分の子供には観戦に行ってほしくない」(30代)「善良な外国人ばかりではないと思うので心配」(30代)と治安の悪化を懸念する声もきかれた。普段とは違う雰囲気や街並みになっても、普段通りの治安の確保は最低限保証してもらいたいものだ。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックまで、あと7年。日本はどのように変化しつつ、その時を迎えるのだろうか。「もちろん楽しみですが、これに浮かれずに、行政には震災復興や最近多発している自然災害等、国内の困っている人への支援施策に務めて欲しいし、自分もなにかしらできることを探し、オリンピック・パラリンピックにも復興にも携わりたいと思う」(40代)「まだまだテロ等の不安はあるが、世界がひとつになれるオリンピック・パラリンピックにしたい」(50代) などの前向きに捉えている人が多ければ多いほど、日本が抱える課題は少しずつでもクリアしていけるのではないだろうか。
また、本来の目的のひとつと言ってもよい「スポーツを純粋に楽しむ」ことも大いに期待したい。「とっても楽しみ。どんな競技でもいいので、生で観てみたい」(40代)という人のように、せっかくオリンピック・パラリンピックが比較的身近に来てくれるのだから、日本以外の国同士が対戦する試合や、日頃あまり目にしたことのないスポーツなどをあえて観戦するのもいいかもしれない。もちろん、プラチナチケットを争ってゲットできれば一生の思い出になるだろう。何と言ってもまだあと7年もある。開催日程とにらめっこしながら観戦したい競技をじっくり考える楽しみも、自国開催ならではの醍醐味と言えよう。
「多くの人が幸せになれるといい」(40代)――7年後、そう思える人が世界中にひとりでも多くいることを望まずにはいられない。

他にも以下の設問がございます。

  • 2020年、オリンピック・パラリンピックを東京で開催することについてどう思いますか。また、賛成・どちらかといえば賛成、もしくは反対・どちらかといえば反対と答えた方、それぞれ理由を教えてください。
  • 2020年オリンピック招致のための最終プレゼンテーションで、特に印象に残った日本人プレゼンターは誰でしたか。また、その理由を教えてください。
  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックを生で観戦したいですか。また、観戦したい種目を教えてください(開会式・閉会式も含む)。
  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティア活動をしたいと思いますか。
  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックで、自分の子どもにボランティア活動をしてほしいと思いますか。
  • 7年後、2020年東京オリンピック・パラリンピックのころの自分はどうなっていると思いますか。
  • あなたがオリンピックに求めるものは何ですか。
  • あなたや家族、お友だちで「オリンピック・パラリンピック」にまつわるエピソードがあれば教えてください。
  • 2024年のオリンピック・パラリンピックは、どこの都市で開催してほしいと思いますか。
  • 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定について、あなたの感想や想い、期待、不安、何でもよいのでお聞かせください。
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■調査概要
属性 このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2013年9月

回答者数

20代から60代の女性(弊社WEB会員)123名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
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