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スマートフォンに関するアンケート(2012初秋・後編)

今回は9月に実施したスマートフォンアンケートの後編。スマホを所有することで
生活にどのような変化が生じたか、また、子どもとスマホの微妙な関係を調査した。

問1 スマートフォンをもって、あなたの生活は変わりましたか。そしてどんなところが変わりましたか。
スマートフォンをもって、あなたの生活は変わりましたか?
■ スマホをもつことで半数が生活の一部に変化を実感
「スマートフォンをもって、あなたの生活は変わりましたか」との問いに「プラスに変わった」(50.6%)とほぼ半数の人が、スマホ所有により何らかの生活の変化を感じているようだ。そして、どんなところに変化を感じたかを聞いてみると、さまざまな視点からの意見が寄せられた。
まず、「どこにいても必要とする情報が得られるようになった」(60代)「webサイトやSNSが携帯より見やすくなったので、情報が早く入手できるようになり、楽しくなった」(50代)といったような情報取得方法の変化やその早さだ。ほしい情報が「いつでもどこでも」「スピード感」をもって手に入るようになったことで変化を実感している。特に「PCで行っていた作業がスマホで出来るため、PCを立ち上げずに済ませることが多くなった」(50代)といった「パソコン代わりとしてのスマホ」という使い方が多いようだ。また、「すぐ調べられる」(20代)「今まで分からないことはそのままにしていたが、スマホにしてからはよく調べるようになった」(40代)といった検索機能、「外出、訪問先に迷わずにいける」(50代)「あらかじめ地図を印刷する必要がなくなった」(30代)などの地図・ナビゲーション機能、「写真がきれいで簡単なので重いカメラをもち歩かなくなった」(30代)などのデジカメ代わり、「レシピを見ながら料理しやすくなった」(30代)といった主婦ならではの便利な使い方も聞かれた。これらの多彩な機能が使えるのは、もちろん各種アプリのおかげが大きい。無料・低価格の有料アプリでも高機能のものはたくさんあるので、ライフスタイルに合わせてカスタマイズすれば、生活に変化をもたらすことは十分可能である。
しかし、万能と思われるスマホにも難点があると感じる人もいる。「電話をかける・メールを打つといった基本作業は少々やりにくく感じる」(50代)といった操作面での戸惑いや「暇な時間を何となく全てスマホに使ってしまい、家族の時間や読書などの時間を食いつぶしているのではないかと思うこともある」(40代)と、時間の使い方が気になるという意見もある。ちなみに、「マイナスに変わった」(9.8%)と回答した人は「最新の機種ではないためか動作が鈍く、くせも強いのでいらいらしてしまう」(50代)「使いこなせず、メールや電話の回数が減った」(40代)といった意見も聞かれた。普及しつつあるとはいえ、今後も引き続き操作性の向上、さまざまな機種の増加に期待するところではある。
問2 お子さんはスマートフォンをもっていますか。
問3 お子さんがもっている方、だいたいの年齢について教えてください。
お子さんはスマートフォンを持っていますか。 お子さんがもっている方だいたいの年齢について教えてください
■ 小学生もスマホをもつ時代に突入
子どものスマホ所有率は「はい」が19.1%「いいえ」が58.1%と、「はい」がすでに2割近くに迫っている。また、子どもの年齢に応じてスマホ所有率は下がっているものの、「高校生」27.9%、「中学生」13.1%、そして「小学生」3.3%と、今や小学生までもがスマホをもつ時代であることに注目したい。
自身は持っていなくても親のスマホを借りてゲームなどのアプリを楽しむ小学生はもっといるだろう。こうした子どもでも使えるぐらいの直感的な造りは現在のスマホ普及の一端を担う理由ともいえるが、精神的にも未熟な子どもたちが、その「敷居の低さ」をはき違えずに正しく使いこなせるかどうかは疑問である。そこで、スマホをもたせている親に、心配している面をもう少し細かく聞いてみた。
問4 お子さんがスマートフォンをもって変わったことはありますか。それはどんなことですか。
問5 お子さんがスマートフォンをもってからトラブルや心配ごとはありましたか。
お子さんがスマートフォンをもって変わったことはありますか
■ 子どもがスマホをもっても、本当に生活への影響はないのだろうか?
この設問は「親から見て、子どもがスマホを所持したことで変わったなと思うことが見受けられるかどうか」についてだが、「プラスに変わった」と回答した人は19.7%、一方「変わらない」は70.5%と、調査結果から見るとそれほど生活面に影響を及ぼしてはいないように見受けられる。
「プラスに変わった」例として「分からない事は、自分ですぐに検索できる」(小学生、中学生の親・30代)「辞書アプリや音楽プレーヤーとして使用」(中学生の親・40代)と有意義に使っているものや、「ゲーム機をほしがらなくなった」(小学生の親・40代)「ゲームアプリを利用しているので、ゲームソフトを購入しなくなった」(中学生の親・40代)と、高価なゲーム機代わりという意見が多いのも特徴だ。一方、「マイナスに変わった(9.8%)」意見として、「スマホばかり見ている」(高校生の親・50代)「いつもさわっているのでパケット代が増えた」(高校生の親・40代)など「マイナス」と回答した理由のほとんどが常にスマホをいじり続けてしまうという依存への危惧だった。しかしこれは問1においても時間の使い方の変化への心配が見られたので、子どもだから、というよりスマホをもつ人全般に言えることだろう。
これらはプラス・マイナスの結果にかかわらず「我が子も同じ使い方をしている!」と思わず共感できるものも多いだろう。ただでさえ心や身体が変化しやすい時期において情報を素早く得られるスマホを所持することは、遠からず生活に何らかの影響を及ぼしていると思われる。それがメリットばかりであればいいに越したことはないが、残念ながらそうではない。
そこで、トラブルについてさらに聞いてみると、さまざまな面からの心配事が寄せられた。「"無料"という言葉に惹かれて、よくわからないままダウンロードしてしまう事を心配している」(高校生の親・40代)「怪しいサイトに行かないか心配」(高校生、中学生の親・50代)「ネット上のトラブルが心配」(高校生の親・40代)といった、トラブルに巻き込まれる要因を引き起こしそうな行動を心配するもの、「子どもも友達も気軽にツイッターをやっているが、学校名や部活名、人によっては個人名が丸見え」(中学生の親・40代)「迷惑メールや、架空請求のメールが届いたりするようになった」(高校生の親・40代)操作や認識の未熟さや悪徳業者の魔の手にかかることでおこる個人情報流失のおそれ、「使いすぎにならないか心配」(高校生の親・40代)「通信費が上がった」(大学生・大学院生・専門学校生の親・50代)などの料金面......などなど、親の心配は尽きない。中には「位置情報など特定されることが心配なので、写真の記録オフとSNSなどへの投稿は禁止させています」(中学生の親・40代)といった自衛策を親がアドバイスする必要はあるだろう。しかしこれは、周りの大人が適切な対処方法を知っているからこそできること。なにはともあれ、親も子もまずは最低限の「ネチケット」を習得する必要があるようだ。
■ 「情報取り放題」のスマホを本当に子どもにもたせても大丈夫?
以前テレビの取材で「いまだにガラケーなので(スマホでないのが)恥ずかしい」とうつむく女子高生の姿が紹介されていたり、「クラス単位や部活単位でLINEを使うので、ガラケーの子には連絡がまわってこないという話を聞いた」 (中学生の親・40代)というアンケート結果が寄せられたりするなど、子どもたちの中でもスマホは通信手段の一つとして徐々に地位を築きつつあるようだ。
ガラケーは機種変更という形で機能を進化させていったが、スマホはアプリをアップデートすることである程度進化させることが可能となった。しかしその分、ウィルスや架空請求などのリスクが低年齢層まで広がる可能性も増えてしまったようだ。
このまま子どもに大人と同じスマホを使わせていても、果たして大丈夫なのだろうか。いっそのこと、ガラケーの「子ども向けケータイ」のように、ハード面の機種で機能を制限するスマホはないものだろうか、と親としてはつい思ってしまう。たとえアヤシイなと思ったとしても、子どもは好奇心からつい悪質なアプリをダウンロードしてしまうこともあるかもしれない。そんなさまざまな意味で未熟な子どもたちを守るためにも、ハード面で制御できるスマホがあると安心する親は多いのではないだろうか。
いまやWindows8の発売やiPod mini、Nexus7の登場などによるタブレットの普及、LTE(携帯電話の高速規格データ通信)やテザリングサービス、プラチナバンドの拡大などの通信インフラの向上が見込まれる中、スマホはどのようなスタンスで、いかなる使い方をされていくのかも注目されている。そこで最先端の技術を追いかけ、利便性を極めることと同時に、あえて子どもたちのために少し違う方向にも目を向けた製品づくりをお願いしたい。「もしこれを子どもが使っても大丈夫か?」というところまで気を配ってもらえると、親としてはとてもありがたいのだが、いかがなものだろうか。

他にも以下の設問がございます。

  • スマートフォンをもっていますか。
  • スマートフォンをもっている方、それはいつからですか。
  • スマートフォンをもっている方、キャリア・機種を教えてください。
  • LINEアプリを使っていますか。
  • LINEアプリを使っている方、長所・短所を教えてください。
  • スマートフォンで何をすることが多いですか。
  • あなたの「おすすめアプリ」を教えてください。
  • スマートフォンをもって、あなたの生活は変わりましたか。そしてどんなところが変わりましたか。
  • スマートフォンをもっていない方、携帯電話はもっていますか。
  • 1か月の通信費はいくらですか。
  • スマートフォンをもっていない方、スマートフォンは欲しいですか。その理由も教えてください。
  • スマートフォンが欲しい方、興味のある機種はどれですか。
  • お子さんはスマートフォンをもっていますか。
  • お子さんがもっている方、だいたいの年齢について教えてください。
  • お子さんがスマートフォンをもって変わったことはありますか。それはどんなことですか。
  • お子さんがスマートフォンをもってからトラブルや心配ごとはありましたか。
  •  
■調査概要
住所 このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2012年9月

回答者数

20代から60代の女性(弊社WEB会員)320名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
web調査のご依頼はこちらから

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