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寄付なんて、とてもとても・・・・・・。

「寄付するどころか、寄付してほしい」と思う瞬間もある、厳しいこのご時勢。
それでも、街頭に、テレビに、ネット上にとあらゆるところで 寄付・募金活動が見受けられる。これらの日常的な少額寄付に、 どのくらいの人がどの程度の意識をもって参加しているのだうろか。

問1 あなたはここ数年、何らかの寄付・募金・カンパをしましたか。
問2 コンビニなどのレジにおいてある、募金箱に募金をしたことはありますか。
問3 はがきや切手を買うとき寄付金つきハガキを買ったことはありますか。
問4 商品代金やサービス利用料の○%を企業が募金するような商品やサービスを購入したことはありますか。
問5 カードの使用や買い物金額でたまるポイントを寄付をしたことがありますか。
最近の寄付・募金・カンパ経験 寄付経験の有無
■7割が寄付をしている! 方法・タイプにより変わる寄付実践率。
回答者のおよそ7割が何らかの寄付活動を行なっているが、寄付の種類によっても寄付を実行する割合は違っている。「代金などの一部を募金するような商品など」を購入したことのある割合が6割、「レジの募金箱」にお金を入れたことがある割合は5割となっている。貯めた「ポイントを寄付」した割合は3割強で、自発的手続きが必要なタイプの寄付を実行に移す率は下がるようである。また、購入経験の割合が3割強の寄付金付きハガキだが、一般のハガキが同じように選べる状況では、寄付金付きであることが割高に感じられ、購入率は低くなると思われる。
問6  コンビニなどのレジにおいてある、募金箱に募金をした理由。しない理由。
レジの募金箱に募金した理由 レジの募金箱に募金したことがない理由
■募金箱に小銭を入れる最後の一押しは、それぞれの心の中にある。
レジの募金箱にお金を入れたことのある人はおよそ半数だった(問2)。では、なぜ入れたのか、なぜ入れなかったのか。
  募金箱にお金を入れた理由は、「小銭のお釣りがあったから」が6割だった。しかし、小銭のお釣りが多いからといって、必ずしも募金するわけではないだろう。財布の中の小銭の量と質、お釣りの小銭の量と質が大きく関わってきそうだ。そしてたまたま募金箱に目が行き、さらに何らかの要素が加わったその瞬間、手にした小銭を募金箱に入れるのであろう。
  では、「何らかの要素」というのは何か。募金箱が小銭を持つ右手のすぐそばにあったとか、子どもをしかりすぎて自己嫌悪に陥っていたとか、珍しく夫から優しい言葉をかけてもらったとか、臨時収入があったことを思い出したとか、なぜだか誰かに感謝したくなったとか......。寄付を行動に起こすには、一人ひとり、その都度違う「最後の一押し」が必要になる。

 反対に、募金箱にお金を入れたことがない理由でもっとも多いのは、使途がわからないこと。買い物ついでだから、詳しく募金箱を読む余裕もない。そもそもどこまで詳しく説明がなされているのか? 「大切なお金がどこでどう使われるかわからないのに募金などするか」という思いは当然。冷静極まりない判断であるからには、使途のわかる大型募金をぜひしてほしい。「人にあげる余裕はない」のであれば、これはしかたない。チラシを熟読し、ケータイクーポンをゲットしながら賢い買い物を追求する主婦にとって、小銭は決して邪魔者ではない。人にあげるにはそれ相当の理由が必要となる。しかし、これらの回答者も、「何らかの要素」が生じた場合、ふと寄付してしまう可能性はゼロではないだろう。そのためには、寄付するだけの「相当の理由」もしっかり準備されている必要がある。

問7 通販や生協などの支払い時に、自然災害被災地や自然環境破壊地域などへの寄付ができる場合、いくらくらいをめどに申し込みますか。
商品購入代金の支払い時にする寄付金額
■主婦の少額寄付相場は百円~数百円。
寄付をする人たちは、どれくらいの金額を寄付しているのか。これも寄付の形態・種類によってさまざまだろう。今回、ネット通販商品などの購入時に、災害地への義援金一口いくらと寄付できるケースを想定し、いくらくらい寄付しているのか聞いてみたところ、百円程度、せいぜい数百円という回答者が全体の半数となり圧倒的に多かった。寄付しない人が3割近いため、寄付する人の中では大半が百円程度~数百円であると言っていいだろう。ついでに神社のお賽銭相場も聞いてみた。寄付や募金とは少しニュアンスが違うのだが、やはりここでも百円程度~数百円が大半。家計をやりくりする主婦がする寄付の相場は、対象が何であれ数百円が上限のようだ。もちろん金額など関係なく、寄付することに意義があるのだが。
問8 クリックすることで募金額が増える「クリック募金」をしたことがありますか。Twitterによる「つぶやき募金」も含みます。
「クリック募金」の経験
■今後有望な「クリック募金」?
クリック募金」をご存知だろうか。回答者の4分の1は知らないと答えており、知名度は十分でないようだ。「クリック募金」とは、募金サイトの指定ボタンをクリックするほど募金額が上がっていくしくみ。ツイッター利用者なら募金サイトのURLをツイートすることで募金額が上がるタイプの寄付活動もある。どちらも、そのサイトのスポンサーとなる企業がクリック数などに応じて寄付を行う。最近ではハイチ地震の救援金の寄付がクリック募金で行なわれている。
  回答を見ると、「積極的にする」が2割弱、「気が向いたらする」が3割で、全体のおよそ半数がクリック募金の経験をもつ。クリックする側が実際に金銭を支払うわけではないので気軽に参加できるが、パソコン利用度に左右される募金形態でもある。今回の調査は、キャリア・マムサイトのWEBアンケートなのでクリック募金をしたことがある人たちが5割いるのだろうが、「どんなものかわからない」「やったことはない」人もまた5割に近い。それでも、今後、知名度が上がり、目に付く機会が増えていけば、クリック募金は今後期待の募金ツールの一つになると考えられる。
問9 多種多様な活動のなかから、実際に寄付や募金するきっかけとなるものは何ですか。
実際に寄付や募金するきっかけ
■寄付で試される大人力と文化度?! そして、出すからには目的のためにしっかり使ってほしい!
これまで見てきたように、やはり「手続きの手軽さ」と「寄付の情報源の信頼性」が、寄付を決断する最重要要因となっている。「大災害など寄付対象が大型なこと」が3位についているが、それ以下の項目と割合を見ても、タイミングや話題性、勢いといった漠としたきっかけで寄付行動に動いているようである。
  フリーアンサーでは、「おたがいさまだから、できるだけ参加する」という積極的意見もみられるが、1円2円を意識して家計をやりくりする中、「子どもの手前、募金をしない自分をみみっちく思う」と、時勢を反映している現実的な意見もあった。また、現金を出すことに「偽善的な感じを受ける」「恥ずかしいと思う」という回答もあり、寄付に慣れていない日本人にとっては、会社や学校、地域などの集団募金のしくみが適しているようにも感じられた。
  募金されたお金が寄付団体の組織運営に必要以上に使用されている実態などから、本当に困っている人に届くことを望む声もあった。また、数多くの寄付活動の中からどこに協力するのかの判断、たとえば、ニュートラルな助け合いと特定の宗教活動とをどう区別するのか、個人的なカンパ活動と地球規模の災害支援ではどちらを優先させるのかといった判断を前に踏みとどまってしまう、という声も数多くあった。たしかに、困っている人たちに届くまでの経路やそれに関わる経費など詳細が見えにくい寄付や募金は多い。もともと日本人に強いはずの「助け合い」「おたがいさま」の精神を悪用される場面が増えれば、「自分には関係ないこと」「他人のことは知らない」といった最近の風潮を助長することになりかねない。
  寄付文化やをグローバルな助け合い精神を育む活動も、今後は必要となっていくのではないか。最近のアメリカのセレブリティの中で起こっているボランティア活動や寄付行動は見るべものがある。日本でも同様の動きは起こりつつあるようだが、これからの日本を背負う子供たちの手本となれるおとなたちがもっと出てくることを期待したい。

他にも以下の設問がございます。

  • あなたはここ数年、何らかの寄付・募金・カンパをしましたか。
  • ここ数年、寄付・募金・カンパの回数や金額は変化していますか。
  • コンビニなどのレジにおいてある、募金箱に募金をしたことはありますか。
  • はがきや切手を買うとき寄付金つきハガキを買ったことはありますか。
  • 赤い(緑の)羽根募金などでは、通常、いくらくらい払いますか。
  • 神社に行ったとき、通常、お賽銭はいくらくらい払いますか。
  • 商品代金やサービス利用料の○%を企業が募金するような商品やサービスを購入したことはありますか。
  • カードの使用や買い物金額でたまるポイントを寄付をしたことがありますか。
  • クリックすることで募金額が増える「クリック募金」をしたことがありますか。Twitterによる「つぶやき募金」も含みます。
  • 通販や生協などの支払い時に、自然災害被災地や自然環境破壊地域などへの寄付ができる場合、いくらくらいをめどに申し込みますか。
  • 売上げの一部をエコ活動(植林、砂漠化対策等)に寄付する企業についてどう思いますか。
  • 多種多様な活動の中から、実際に寄付や募金するきっかけとなるものは何ですか。
  • 寄付や募金、カンパなどについて、思っていることを何でもお書きください。
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■調査概要
このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2010年3月

回答者数

20代から50代の女性(弊社WEB会員)219名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
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