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教えて!ごとう先生

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

「後藤武士先生」青山学院大学法学部卒。新進気鋭の若手教育評論家として活躍中。日本全国授業ライブ「GTP」を主宰し、北海道から沖縄まで講演。

http://www.takeshigoto.com/ プロフィール

野球チームでレギュラーになれない

024775.gif 小6の息子は、野球チームでレギュラーになれません。最高学年になっても、下の学年の上手な子が起用されます。技術が未熟なので、勝つためにはやむを得ないのでしょうが、親は切ないです。本人は真面目で、大声で応援もしますし、準備や片づけもすすんでやっています。また、仲間といるのも楽しいようです。私としては、公式試合は無理でも、せめて練習試合で使ってほしいと思っているのですが、ほとんど出番がありません。
 監督さんには、「悔しかったら、はい上がれ。気持ちを強く持て」と言われます。でも正直、親子ともにモチベーションが上がりません。自分との闘いはきついです。家での素振りは、長時間やっていません。勉強は好きなので、進んでやるのですが。  先生、親はどんな心境でいたら、もっと心が落ち着けるのでしょうか。
 このままでは、野球の存在価値がなく、また、受験に受からなかったら勉強の自信もなくしかねません。(学校の成績はよいのですが、受験は特殊なので、準備不足は否めません。)
 こんなヘタレな親に、思うところがあれば、アドバイスをお願いします。

(HN:Eva)

受験に本気で合格したいかどうかで考えよう

●中学受験をするのなら、早く受験体制に入るべき
 「いやぁ~いいじゃないですか、野球」と書き始めようとしたところで、びっくり。受験? 受験って、中学受験ですよね。ううむ。
 もし、私立や国立への進学を真剣に望んでいるのなら、野球どころではないでしょう。遅くとも夏前にはけじめをつけないと、間に合わない可能性が高くなります。
 もちろん、片手間の勉強で入れる学校もありますが、多くの人が第1志望としている所ならば、少しでも早く本格的な受験体制に入るべきでしょう。もうすでに遅いくらいです。
 中学受験には、学校の成績はほぼ無関係だと思ってください。テストの内容も、まるで違います。問われる知識の量や深さも、ケタがふたつくらい違います。そして、そういう問題に学校では触れませんから、中学受験専門もしくは対応の塾に通う必要があります。もちろん、独学で合格する生徒もいますが、極めて少数です。さらに言えば、たいてい親が高学歴かつ教育に携わる職にあって、専任の家庭教師状態で指導しています。そんな人が合格すると、とにかくそれを吹聴しますから目立つ。その結果、「なあんだ、独学でも合格する人いるんだ」となりますが、どんなことにだって例外はあります。例外は、レアケースだからこそ例外なんです。


●受験の合否を気にしないなら、野球を続けて
 もちろん、中学受験の合否にはこだわらず、学力の向上や維持の指標や励みとしているだけなら、話は別。その場合は、「勉強は好きなので、進んでやる」というだけで十分です。そのままで、公立中学から上位の高校を狙えるでしょう。
 そして、そのケースに当てはまるのなら、野球、大いに結構です。本人が嫌で強制的にやらされているのなら、お約束社会が崩壊した今、以前ほどのメリットはないと思います(お約束社会では、体育会系人間というだけで重宝されました)が、「本人は真面目で、大声で応援もしますし、準備や片づけもすすんでやっています。また、仲間といるのも楽しいようです」という状態であれば、コミュニケーション能力は向上するでしょうし、思春期の体の成長にもよい影響がありそうですし、補欠だろうがなんだろうが全くやってない人に比べればずっとうまくなるはずで、男子にとって、スポーツの心得があるのは、これからの人生でそこそこいい思いができることにつながるでしょう。


●楽しめる範囲で野球を続けるのもいい
 ただ気になるのは、「正直、親子ともにモチベーションが上がりません」と、先ほどと矛盾する表現があることです。これは、普段は楽しくやっているけれど、やっぱり試合に出られないと、そのたびにわびしさを感じるということなのかもしれませんね。そうならば、楽しめる範囲で続ければいいと思います。プロを目指すわけじゃなし、野球で進学しようと思っているわけでもないのであれば、趣味の範囲で十分だと思います。私自身は、実力本位のチーム構成は嫌いではありませんが、それは狭義の教育の一環とは言えないでしょう。「経験することは、みな学びなんだ」的な考えなら別ですが、それは学校教育にはなじみません。


●本気で合格したいなら、野球はやめよう
 まとめます。中学受験を本気で目指すなら、早く区切りをつけてください。そうでないなら、本人が喜んで参加していれば、何の問題もありません。せつなさは、親が甘受しましょう。本人が嫌々参加していて、しがらみだのなんだのでやめられないだけというのなら、友だちもスポーツも他の趣味や習いごとも、この世には無数に存在します。まだまだ出あえていない適性にあったものがあるかもしれません。不条理と不平等をかみしめて耐えるということは、人生において身につければとんでもない武器になりますから、続けることで得るものもありますが、やめることで新たに得るものも、またあるでしょう。
 一番いけないのは、受験に際してのどっちつかずの姿勢です。本気か力だめしか、あわよくばは存在しないと思って決断してくださいね。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。
したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。
・・・後藤 武士

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コメント(1)

後藤先生、渾身の回答ありがとうございます。
逡巡しながら書いたまとまりのない相談なのに、言いたいことを見抜いて下さり、的を射た的確な回答に頭が下がる思いでいっぱいです。

本命中学は公立中高一貫校です。適性検査の対応を、塾でやっています。模試の判定では合格圏内ですが、皆もこれから力をつけていくでしょうから、気を緩めずいかせたいです。

受検を決めた時期が五年の終わりと遅かったのですが、自覚して勉強しています。
もう少し早くから準備しておればよかったのですが、仕方ありません。
どうしてもこの中学に行きたい、というよりは、勉強好きで挑戦したい、自分で自信をつけたい、というような意味合いが強いようです。

なので、親も「どうしても入れたい、ここで学ばせたい」というのではないです。もちろんやるからには受かる気でいてほしいですが、万一ダメなら、地元の公立中でトップを狙って進学高校へ、という覚悟でいてほしいです。

野球に対してどうするか受験と両立できるか、本人とも話し合いました。野球は嫌々ではなく、やりたいということなので、あと数か月、続けます。
週末の大会と模試などが重なれば、受検勉強を優先させます。
野球で伸びるのは中学から、と夫が息子に話をしたら、なんとなく納得もしたようです。今のチームで活躍、はちょっと厳しいですが、環境が変わればまた変わることもあるでしょう。
今が全てではないのですね。

先生の言われることをかみしめながら。本気で受検にも臨みます。甘くはない、と自覚して。

まだまだ厳しさをわかっていない親子ですが、少し目が覚めました。
一生で一番勉強した、と言えるくらい勉強する一年になりますように。

ヘタレな親に対して、先生本当にありがとうございました。

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