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教えて!ごとう先生

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

「後藤武士先生」青山学院大学法学部卒。新進気鋭の若手教育評論家として活躍中。日本全国授業ライブ「GTP」を主宰し、北海道から沖縄まで講演。

http://www.takeshigoto.com/ プロフィール

学校生活を心から楽しめていない娘

024932.gif  高校受験を控えた中学3年生の娘のことです。学校の勉強も行事も塾の勉強も一生懸命、なんでも全力投球で真面目な所はとてもいいと思っています。しかし、自分に厳しいだけでなく、他人を見る目もとても厳しい所が少し心配です。真面目に物事に取り組まない人への嫌悪感が強く、家では毎日「友達はいらない」「学校に行きたくない」と言い、ストレスがたまってドアを蹴ることもあります。それでも学校には行っていますし、学校の友だちとは普通に接しているようです。私としては、「心から楽しい」と感じて学校生活が送れていないことを、とても残念に思っています。親として、どのように接していけばいいのか、アドバイスをお願いします。

(HN:キャンたまこ)

今のままで、学校には行けるように見守ろう

●これからは個での生き方を身につける時期
 結論から先にお答えしましょう。娘さんに関しては、私は今のままでよいと思います。その理由はいくつかありますが、一番大きなものは時期的なものです。つきあう友だちや接し方、今風にいえばキャラ設定を変えるということには、多くのリスクがともないます。さらに、それを定着させるまでには、やはり多大な時間と労力が必要になります。もし、これが中学校入学当初ならば、一念発起してそういうことに取り組むのもアリでしょう。が、すでに中3。他の子たちも徐々に集団型から個での生き方を身につけていかねばならぬ時期。そんな時期に、せっかく持っている個として活動できる力を否定するのは、もったいないことです。たしかに、これまでは集団が主体だったでしょう。そのため、そこになじめない子は肩身が狭いこともあったでしょう。が、これからは逆になります。これまで何も考えず、流れに乗りムードに流されていた子たちが、自分の意志を持たねばならなくなり、その実現に向けて自分自身で努力しなければならなくなります。しかし、いつまでたってもその気になれない子は、周りを巻き込もうとします。「おまえ(あんた)最近付き合い悪くなったな(ね)」なんて口にしながら、「受験なんてどうでもいいじゃん」という道に引きずり込もうとするんですね。本人自身も、本当はどうでもいいなんて思っていないくせに。それを、いつふり切れるかで、どの程度まで進路に対する自分の思いを実現できるかが決まります。マラソンに似ていますね。「一緒に後ろを走ろうね」と声をかけてくれた子は、たいてい自分より先にゴールしちゃうものです。ぼくの世代だと名作少女漫画『キャンディ・キャンディ』のキャンディとアニーといったところでしょうか。
 というわけで、これまで集団のムードに重きを置いていた子たちは、これから苦しみます。葛藤します。でも、それは悪い苦しみではない。それもまた成長過程における通過儀礼なのです。そういう意味では、この時期にそれを経験できないのは、マイナスといえばマイナスですが、どのみちどこかで経験するでしょうから、今からわざわざ大変な労力で空気を読んで仲間に入って、大変な労力で空気を読みつつそこから離脱するなんてことをする必要はないですよ。そんなことをしていたら、間違いなく受験は思うような結果にはならないでしょう。また、これまで通俗的な楽しみに目覚めていなかっただけに、今からそれを覚えるとハマっちゃいますよ、きっと。


●受験モードになれば、クラスの雰囲気が変わる
 受験モードに入れば交友関係も変わってきます。いままでノリが悪いとバカにされていたような子が、密かに尊敬を集めるようになります(相手にもプライドがあるから、あくまで「密かに」ですが)。ひとりでしっかりやれていた子が認められるようになるんです。
 ただひとつ心配があるとすれば、学校へ行かなくなってしまうことです。今のところ、そこは踏みとどまっているようですから、ぜひもう少し粘ってほしいと思います。どのみち、夏休みあけには多くの生徒が変わります。クラスの雰囲気も変わります。地方で体育祭が秋にあるところは、その時期まで雰囲気を引きずりますが、そんな学校ですら、体育祭終了後には変わるのです。そして、そのときになって準備を始めたのでは、もう遅い。
 このまま学校へ行くことが継続できるように、見守ってあげるか、肯定してあげること(私なら前者を選択します)。大丈夫です、受験がうまくいけば、充実した高校生活が待っています。そうなったら、中学校生活もほろ苦い思い出に変わります。苦いではなく、ほろ苦いです。この差は大きいですよ。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。
したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。
・・・後藤 武士

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コメント(1)

後藤先生、アドバイスをありがとうございました。

このまま大人になったら、他人から見てとても窮屈な人間になってしまうのではないか、もっと他人に合わせることも必要ではないか、と考えていた私にとって、先生の『「個での生き方を身につけていかねばならぬ時期」なのだから無理をしてキャラ設定を変える必要はない、今のままでよい。』という言葉は大変救われるというか目からうろこで大変参考になりました。

「周りと合わせられない」ではなく、「しっかりした意志を持って進んでいる」とプラスの面として見てあげることも必要なのですね。

一つ一つのアドバイスがどれも「確かにそうかもしれない」と納得いきました。

今のところ、学校にも毎日通っていますので、先生の言葉を頭に入れて見守っていこうと思います。

(もう少し大人になったら、自分の考えをしっかり持ちながらも他の人の考えも理解できる幅のある人間になってくれることを期待したいと思います。)

本当にありがとうございました。

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