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「食の安全」アンケート

先日、大手外食チェーン数社が中国から輸入している原材料に、消費期限切れや衛生上問題のある肉を使用していたことが発覚して大問題となり、 余波はまだ続いている。そこでマム会員に、自身が思う「食の安全」についてのアンケートを実施した。

問1.あなたは身のまわりの食品の安全性に、不安を感じていますか。
あなたは身のまわりの食品の安全性に、不安を感じていますか
■ 安全だと思いたいのはヤマヤマだが......。
「あなたは身のまわりの食品の安全性に、不安を感じていますか」と聞いてみると、やはり先日の中国の工場での衝撃的な事件があった直後の調査だけに、「とても不安」(27.9%)「少し不安」(61.5%)だけで9割近くの人が少なからず不安を感じていることが分かった。それを裏付けるかのように、「不安はない」と回答した人はゼロ。今の時代、食の安全は疑ってかかるのが当たり前と思う人が多くなってしまったようである。
問2.あなたが食品について不安を感じる要素は次のうちどれですか。
問3.あなたが不安を感じている食品は何ですか。
あなたが食品について不安に感じる要素は次のうちどれですか あなたが不安を感じている食品はなんですか
■ 「食の安全」は見た目だけではよくわからない
次に「あなたが食品について不安を感じる要素は次のうちどれですか」と聞くと、前述と同じ理由で「海外からの輸入」が78.5%と多く、「食品添加物」(67.7%)「残留農薬」(65.6%)「食品表示の偽装」(63.4%)「放射能汚染」(51.6%)と続いた。また、「あなたが不安を感じている食品は何ですか」と具体的な品目を聞いてみると、「精肉」(77.4%)「肉の加工品」(75.3%)「野菜」(69.9%)「魚介類」(65.6%)「水産加工品」(63.4%)「冷凍食品」(59.1%)などが多く挙げられた。見るからに異形だったり、変色したり、異臭などがない限り、残念ながら見た目では判断しにくい食品が多いのも現実。産地を見て、産地を信じて買ったとしてもその記載が偽装だったら、もう誰も信じることができない。考えたくはないが、過去にそういう問題もあったのは事実だ。これでは9割以上の人が不安に思ってしまうのも仕方がないだろう。
問4.自分が買う食品の品質表示や説明書きをチェックしますか。「はい」の方、品質表示や説明書きの何を見ますか。
自分が買う食品の品質表示や説明書きをチェックしますか はいの方、品質表示や説明書きの何を見ますか
■ 品質表示や説明書きを「買う、買わない」の判断に含めていますか?
「自分が買う食品の品質表示や説明書きをチェックしますか」との問いに「必ずチェックする」(50.0%)「ときどきチェックする」(42.3%)という回答が多かった。さらに「はいの方、品質表示や説明書きの何を見ますか」と聞いてみると、多かったのは「原産国」(95.8%)「賞味・消費期限」(90.6%)「生産地」(87.5%)だった。「その他」(11.5%)の回答の中には「有機栽培などの表示」(50代)「遺伝子組み換え原料の使用の有無」(50代)を挙げる人も。確かに原産国、加工した国、売っている国がバラバラの食品も多い。しかし買い物をするたびに、買おうとしている食品のルーツ一つひとつを追っていくのは、地元産物でない限りなかなか難しい。
問5.輸入食品の安全性について、どう考えますか。
問6.国産のものしか買わないと決めている食品はありますか。
問7.安全な食品であれば金額が高くても購入しますか。また、どれくらいの価格差まで許せますか。
輸入食品の安全性について、どう考えますか 安全な食品であれば金額が高くても購入しますか。どれくらいの価格差まで許せますか
■ 安全を取るか、価格の安さを取るか
さて、いまや悪い意味合いでホットな話題となっている輸入食品。「安全性についてどう考えるか」との問いには「非常に不安」(46.2%)「やや不安」(49.0%)合わせて95.2% もの人が不安を感じている。一方で「国産のものしか買わないと決めている食品はありますか」には74.0%もの人が「米」と答えている。安全性もさることながら、日本人の主食であり、日本の米でしか味わえないうまみを好んで買っていることも考えられる。その他「鶏肉」(52.9%)「野菜」(45.2%)「豚肉」(42.3%)と続いた。
「安全な食品であれば金額が高くても購入しますか。また、どれくらいの価格差まで許せますか」と聞いてみると、「価格差が1割まで」(39.4%)「価格差が3割まで」(29.8%)が圧倒的に多く、「2倍以上の価格でも許せる」と回答する人が5.8%いる一方で、「金額が高くなるなら安全性は求めない」人も4.8%存在した。 安全な食品を求めたいものの、消費税増税の上、食費の割合がさらに家計を圧迫する存在になるのなら、安全性を切り捨てるしかないと考える人がいても不思議ではない。優先度は人それぞれだが、どの家庭でも非常に悩ましい問題だ。その他(1.9%)のなかにある「買わないという選択もある」(40代)という意見にも頷ける。怪しいものに手を出さないのも、自己防衛のひとつといえるだろう。
問8.家族で外食をする頻度はどれくらいですか。
問9.外食をする際、食の安全は考えますか。
問10.外食の安全性について、思うことを自由にお書きください。
家族で外食をする頻度はどれくらいですか 外食をする際、食の安全は考えますか
■ 手軽で手間のかからない外食、しかしその「中身」は??
では、外食についてはどのぐらい意識しているだろうか。「家族で外食をする頻度はどれくらいですか」と聞いたところ、圧倒的に多かったのが「月に1~2回」の69.2%。そして「外食をする際、食の安全は考えますか」との問いに「考える」と答えた人は61.5%、「考えない」と答えた人は38.5%だった。自分で作らない分、なおさら食材の出所が分からない外食。そこで思うことを自由に書いてもらったところ、さまざまな意見が挙がった。「お金を払うのだから安全であってほしい」(50代)と思うのは当然だが「何が使われているか分からないので、できる限り外食はしたくない」(30代)「安全性を求めるのなら外食はできない」(30代)という厳しい意見も。「どこのを使っているのか明記していても、それが嘘であってもわからない」(20代)のが理由のひとつのようだ。
■ すでに「とんでもないものを口にしているかもしれない」恐怖
今回の中国の原材料工場内で繰り広げられたずさんな生産工程の告発は、私たちに強烈なインパクトを残した。単なる海外のひどいニュースの一部ではなく、それが自分たちの生活と直結しているかもしれない、運が悪ければ「食べちゃったかもしれない」というところまで考えさせられたからである。そしてそれは今に始まったことではなく、過去にさかのぼってもその危険性はあったということまで気づかされてしまった。そこで、「『食』の安全について、思うことを自由にお書きください」と最後に質問をしたところ、さまざまな角度からの意見が寄せられた。
「安全性の基準をどこにおけばいいのかよくわからないので、あまり比較することなく気にせず買ってしまっている。原則安全だと思っているところがある」(40代)今回の事件前は、こういう考えの人も多かったことだろう。「絶対的な安全というものはないと思うしかない」(30代)という考え方は残念だが受け入れざるを得ないこの世の中、食の安全が当てにならないものだとしたら、どのように対策しようと考えるのだろうか。「身体の解毒機能を強化して、何を食べても大丈夫な身体にするしかないのかなあと思っている」(40代)「安心安全を得るため、できあいのものや総菜の素は買わず、すべて高級調味料を買って自宅で作っている」(40代)などの「自らの身は自分で守る」タイプ、「企業がどうにかしてくれるしかないと思っている。特に添加物等は入れないで欲しい」(50代)「加工する側のモラルを問いたい」(40代)「情報を開示してもらわなければどうにもならない」(30代)などの企業のモラルに訴えかけ、企業努力を期待するタイプ、「なるべく地域の食品を(略)CO2の排出量も少なくなる」(30代)などの地産地消タイプなどが多かった。また、今回のように輸入品に問題があるとなおさら「国産が増えることを願う」(40代)と思う人がいる反面、「国産は安全だと信じ込ませようとしているのに疑問。国産なら何でも安全だというわけではない」(50代)といった冷静な意見も。また、「放射能汚染について正しい情報の公開を国に望みたい」」(40代)といった放射能汚染に関する意見もちらほら見受けられたのも印象的だった。
今後の日本はTPPもからんでくると、ますます輸入品をはじめとして食の安全を意識せざるを得ない日々が続くことだろう。正しい情報と正しい知識を詰め込みながら、家族と安全でおいしいものを食べ、笑顔で過ごせる方法はないものだろうか。「消費者が商品を選択する目を養うことも必要なのかもしれない」(40代)といった意見に代表されるよう、賢い選択ができる主婦を目指したいものだ。

他にも以下の設問がございます。

  • あなたは普段どこで食品を買っていますか
  • あなたは身のまわりの食品の安全性に、不安を感じていますか
  • あなたが食品について不安を感じる要素は次のうちどれですか
  • あなたが不安を感じている食品は何ですか
  • 自分が買う食品の品質表示や説明書きをチェックしますか。はいの方、品質表示や説明書きの何を見ますか
  • 輸入食品の安全性について、どう考えますか
  • 国産のものしか買わないと決めている食品はありますか
  • 安全な食品であれば金額が高くても購入しますか。また、どれくらいの価格差まで許せますか
  • 家族で外食をする頻度はどれくらいですか
  • 外食をする際、食の安全は考えますか
  • 外食の安全性について、思うことを自由にお書きください
  • 「食」の安全について、思うことを自由にお書きください
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■調査概要
属性 このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2014年7月

回答者数

20代から50代の女性(弊社WEB会員)104名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
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