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個人情報に関するアンケート

2003年5月に「個人情報保護法」が施行されてから10年以上が経過した。近年のインターネット、とりわけSNSの爆発的普及により、 ますます神経をとがらせなくてはいけなくなった個人情報。マム会員はこのことをどのように捉えているのか調査した。

問1.日常生活において、自分や家族の個人情報がもれているのではと不安になったことはありますか。また、具体的にどんなときに不安を感じますか
日常生活において、自分や家族の個人情報がもれているのではと不安になったことはありますか 個人情報がもれているのではという不安のある方、具体的にどんなときに不安を感じますか
■ 「なんで知られているの?」と不気味に感じるとき、情報の漏えいを疑う
「日常生活において、自分や家族の個人情報がもれているのではと不安になったことはありますか。また、具体的にどんなときに不安を感じますか」と聞いたところ、「はい」(82.4%)「いいえ」(17.6%)だった。内訳をみると「勧誘などの電話」が51.4%と最も多く、「迷惑メール」(40.0%)「ネットショッピング」(15.7%)「その他」(25.7%)だった。具体的な事例としては「七五三、受験など子供の年齢に応じてその時期必要な業者から ピンポイントで電話がかかってくる」(40代)「突然『振り込め』というはがきが届いた」(40代)といった電話・郵便などの昔ながらのものから「登録していない会社からメールが続々届くようになった」(40代)「パソコンのウイルスに感染した」(30代)など、コンピュータやインターネット関連の回答も多かった。どちらにしても家族しか知りえない「タイミング」を逃さないアプローチは、ビジネス面からいえばチャンスと捉えているのだろうが、ユーザー側からするとただ単に気味が悪いと感じる人が多いということがわかる。また、「応募キャンペーンなどにはがきを出す」(30代)「ネットショッピングをしている時」(30代)など、自分が必要に応じて個人情報を書き込むときも不安に感じる人が多い。「何か別のことに悪用されるのではないか......。」と思いつつも、必要に迫られて書き込む場合、完璧な防御の手立てが今のところないのが現実だ。
問2.今どきは個人情報を守るためにこんなことをしているのか、と驚いたことがあれば教えてください
今どきは個人情報を守るためにこんなことをしているのか、と驚いたことがあれば教えてください
■責任の所在を考えると、便利より不便さを選んでしまうのか
「今どきは個人情報を守るためにこんなことをしているのか、と驚いたことがあれば教えてください」という問いでは「学校の連絡網がない」(16.5%)「名簿がない」(11.8%)「個人情報掲載の確認」(11.8%)「連絡網に制限がある」(10.6%)など、以前では当たり前のように存在していたものがなくなってしまったことに驚く人が多い。具体的には「学校の連絡網がない。先生が一人ひとりに電話で連絡している」(50代以上)「名簿が電話番号とイニシャルだけ」(40代)といった学校の連絡網に関わる事柄を挙げる人が非常に多かった。電話番号や名前だけではなく、「学校の広報誌は先生に確認をして、写真掲載NGの人は載せられない」(40代)など、顔写真への制限もあるようだ。またこのように公表する情報の範囲を狭めることで、数々の不都合を感じる人もいる。たとえば卒業してしまったら連絡が取れなくなることも考えられる「卒業アルバムに名簿がない」(40代)や「学校のクラスの住所録が配布されないので、年賀状を出したい時に困っている」(40代)などの意見があった。個人情報を「預かる」側としても、責任の所在を明らかにできる範囲のものだけを管理するという考え方のあらわれなのだろうか。
また、学校以外では 「マンションやアパートに表札がない」(30代)「最近、マスクをしている人をよくみかけるが、防犯意識からやっている人も結構いると思うし、自分もそうしている」(30代)「電話に出る際は名前をこちらからは言わない」(30代)という声も。いわば自衛策ともいえるが、そのひとつにフリーメールを活用する人も。「お知らせなどに連絡先のメールアドレスを載せる際には、フリーメールが当たり前。いつでも削除できるため、親しくない方(親しくなりたくない方)にはフリーメールを教える、という暗黙のルールがあるようだ」(30代)という意見がある一方で、「講師をしているが、名前とフリーメール以外の個人情報を全く教えたがらない生徒さんが増えている。そんなに信用できないのかと残念に思うことがある」(50代以上)という意見もあった。立場が違うとさまざまな考え方が生じるのは仕方がないが、個人情報に対して敏感にならざるを得ない背景があるが故のことだろう。
問3.ごみを捨てるときに個人情報が見えないよう気を配っていますか。また、具体的にどのようにしていますか
問4.シュレッダーを持っていますか(複数回答可)
ごみを捨てるときに気を配っている方、具体的にどのようにしていますか シュレッダーを持っていますか
■ 「見せない」「見づらくする」工夫も大事
「ごみを捨てるときに個人情報が見えないよう気を配っていますか」との問いには90%近い人が「はい」(88.2%)と答えている。住所や名前など、家に届いた郵便物をごみに出す時など、個人情報のかかれたものを捨てる時の具体的な方法を聞いてみると、手っ取り早いと言える「はさみで切る」(54.7%)が一番多く、確実な「シュレッダーにかける」(49.3%)が続き、「袋の外から見えないよう隠す」(44.0%)「ペンで塗りつぶす」(26.7%)「文字が見えなくなる専用のスタンプを押す」(24.0%)と続いた。
また、シュレッダーの所持率を聞いてみると「シュレッダーは持っていない」が38.8%と一番多く、「手動シュレッダーを持っている」(30.6%)「ストレートカットの電動シュレッダーを持っている」(23.5%)「クロスカットの電動シュレッダーを持っている」(9.4%)との結果が。マムの仕事をしている人には必須アイテムのシュレッダーだが、今回のアンケート回答者が必ずしもマムの仕事に関わっているわけではないため、このような結果となった。おそらく、前項にて一番多かったはさみを使った裁断がいまだにシュレッダーの導入に勝るという結果となった。ごみを捨てる際もさまざまな工夫をしなければならない時代だということを再認識しなければならないのだろう。
問5.SNSで、自分の意思に反して個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはありますか。また、差し支えなければ具体的にどのようなことがあったか教えてください
SNSで、自分の意思に反して個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはありますか
■ 個人情報は気にしている「つもり」でも
そ「SNSで、自分の意思に反して個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはありますか。また、差し支えなければ具体的にどのようなことがあったか教えてください」との問いに一番多かったのは「SNSで個人情報もれのアクシデントを経験したり聞いたりしたことはない」(47.1%)だったが、具体的な例は他人事ではすまされないケースが挙げられている。「知人と同性同名のアカウントが作られ、かつ友達登録している人全員に友達申請が届いた」(20代以下)「紹介されたプログラムを使用した際に、意思に反してアドレス帳に登録している人全員に自動で紹介メールが飛んでしまった。また飛んだこと自体知らなかった」(50代以上)といった悪意あるものに引っかかったものから、「操作をしたつもりが出来てなかったので知らない人に公開してしまった」(40代)「息子がスマホに買い替えた時にLINEに電話帳を丸ごと登録してしまったら、数秒で仲のいい友人から全然身に覚えのない人までコメントが来た」(30代)などのしくみをよく理解していなかったがために不測の事態を招いてしまったものまであった。おそらく、SNSを利用する以上は注意を払いつつ利用している人が多いものの、特性をきちんと理解して正しく使うのはなかなか難しいようだ。中には「自分が投稿する場合には子どもの名前は掲載しないようにしているが、そういうことを全く気にしない方からのコメントの中で子どもの本名を書かれてしまうことがある。その時は相手がコメントへのレスを確認しただろうと思う頃に投稿を自分のみに表示されるように設定を変更して、個人情報を守るように対処している」(40代)といった工夫をしている人も。人間関係に波風を立てず、なおかつ個人情報もしっかり守ろうとする姿勢はぜひ見習いたい。
問6.あなたがふだん、個人情報の取扱いに注意するために行っていることを教えてください
問7.インターネット以外で、個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはあれば、教えてください
あなたがふだん個人情報の取り扱いに注意するために行っていることを教えてください
■他人の良心にまかせず、自衛の策を考えよう
最後に個人情報について、思うことを聞いてみた。中には「必要だと思いながら被害をこうむったことがないのであまり気にしていない」(40代)という人もいたが「どこまで信用していいのかわからない」(30代)など、不安に感じる意見が多くみられた。また、今の風潮を「やりすぎ」と捉える人も。「個人情報保護の下必要な情報も入手できず不便」(40代)「世の中が個人情報についてあまりにも神経質になりすぎるような気もする」(50代以上)という意見や「他人を信用できない嫌な時代になったと思う」(40代)と嘆く人も。
また、子どもたちのSNS利用による情報流出を危惧する人も多い。「子供たちが顔写真をSNSに安易にアップしているのがとても気になる。自分の子どもたちには、一度アップした写真は世界中に出回ってしまうこと、完全に削除することは不可能であること、何に利用されるかわからないことは伝えている」(50代以上)「子どもに個人情報の扱いについてを学ばせるのが非常に難しい。迷惑メール、詐欺サイトなどを見極めるだけの経験値が低く、常に付いているわけにもいかない。アクシデントにあった際の措置方法は正しいかも常に不安」(40代)と、親自身がきちんと説明できるか自信がないと吐露する人もいた。
個人情報は時に不正な価値を持ってしまうことで不必要に拡散し、思いもよらない形で当事者が被害をこうむる。一方で、SNSなどの発達により、個人レベルでプライベートな情報を気軽に発信できる機会が増えた。しかし正しい使い方を伴っているかどうかは個人のスキルによるところのため、結果的には自ら情報漏えいを招くケースも後を絶たない。 「知られたくない個人情報と知られても構わない個人情報の線引きに個人差があって難しい。自分の価値観と他人の価値観は必ずしも一致しない」(40代)「保護と開示の両立が課題」(30代)という意見に代表されるように、法整備されてもまだまだ課題の残る個人情報の問題。私たちは常に最新の自衛策を「アップデート」する必要がありそうだ。
■ 「あの時」慌てて買ったもの、活かされていますか?
東日本大震災から4年弱。災害直後、買いなれない缶詰類をスーパーにて列をなして慌てて買った人はいないだろうか。ちなみに、缶詰の消費期限はおおむね3年のものが多いが、その時買った缶詰の消費期限も気になるところだ。
「災害対策について、思うことを自由にお書きください」と最後に聞いたところ、やはり「非常用品の保管場所について悩む」(40代)「実際どのくらいの量、どのような物を最低限準備しておけばよいのかがよくわからないので困る。実際自然災害を体験しないと、やはり危機感を高めるのは感覚的に難しいのでは」(20代)といったその家や状況に合った災害対策がよく分からないことにとまどっている人が多いようだ。また「最近ちょっと油断している」(40代)「震災直後は気にしていろいろそろえたが、日が経つにしたがって疎くなっている」(50代)と回答する人も非常に多く、「しなければと思いながら日常に追われて何もしていない」(30代)「いつ災害が起こるかわからないので、リュックに防災用品を一式入れて、担いで避難すればいいようにとは思っているが、実行していないのが現状」(40代)という正直な意見も。災害対策を講じていない人の中には「運命だから仕方ないかなという思いもある」(40代)という人も。どちらかというと行動に移す、移さないにかかわらず「何とかしなくては」と思い、焦っている人の方が多く見受けられた
また、避難訓練についての指摘もあった。「地域の防災訓練に参加したが、ゆるい。集合場所からゆっくり移動するなど、これでは助からない」(50代)「会社が入っているビルは毎年、防災訓練を行うが、仕事柄訓練に参加する事も出来ず避難経路や避難方法、災害時の対処法を未だ知らない」(50代)など、いざという時に役立つのか不安になる声もきかれた。自治体に対しても、「災害前の対策、災害後の生活再建に関して対策がなされているのか不安」(30代)といった声も。
他にも「障がいのある子どもがいるので、避難所等で周囲の理解が得られるのか、もし私が怪我をしても本人を守れるのか、守ってもらう事ができるのか凄く心配」(50代)「子ども私も持病がある。災害時に困るのは常備薬ではないかと思いストックしている」(30代)など、悩みは尽きない。
もちろん、災害は起きないに越したことはない。しかし、最低限の備えや心構えを持つことが必要なのは、過去に起きた恐ろしい自然災害の数々の犠牲となり、悲しい思いをしている人々を見て私たちも学んでいるはずだ。実際に「阪神淡路大震災を経験し、ガスが長いこと復旧せず銭湯通いを強いられた。その時の経験を無にしないよう活かしたい」(30代)「主人が阪神大震災を経験していたので、常に意識していたこともあり、東日本大震災の時も慌てずに行動できた」(30代)という経験者の声は貴重だ。「明日は我が身、と東日本大震災を経験して痛感した」(40代)という気持ちを忘れずに、「非常食や常備食を時折入れ替えがてら消費し、定期的に家族で災害対策について見直すことが大事かなと思う」(50代)といった、備蓄、避難準備の両面から備えておきたいものである。

他にも以下の設問がございます。

  • 日常生活において、自分や家族の個人情報がもれているのではと不安になったことはありますか。また、具体的にどんなときに不安を感じますか
  • 今どきは個人情報を守るためにこんなことをしているのか、と驚いたことがあれば教えてください
  • ごみを捨てるときに個人情報が見えないよう気を配っていますか。また、具体的にどのようにしていますか
  • シュレッダーを持っていますか(複数回答可)
  • スマートフォンもしくはタブレットを利用していますか (複数回答可)
  • スマホもしくはタブレットを利用している方 今の設定で、あなたが守りたい個人情報は守られているという自信はありますか
  • スマホもしくはタブレットを利用している方 スマホやタブレットでの個人情報について、あなたの現状をお聞かせください
  • スマホもしくはタブレットを利用している方 ご自分のスマホの暗証番号や認証パターンを自分以外に知っている人はいますか
  • SNSで、自分の意思に反して個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはありますか。また、差し支えなければ具体的にどのようなことがあったか教えてください
  • インターネットショッピングをしたことはありますか。ある、と答えた方、主にどのような方法で代金を支払っていますか
  • 使っていない会員カードはありますか
  • あなたがふだん、個人情報の取扱いに注意するために行っていることを教えてください
  • インターネット以外で、個人情報がもれたというアクシデントを経験したり聞いたりしたことはあれば、教えてください
  • 個人情報について、思うことを何でもお書きください
  •  
■調査概要
属性 このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2014年5月

回答者数

20代から60代の女性(弊社WEB会員)85名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
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