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「お子さんの「先生」についてのアンケート

先日、体罰による悲しい事件が起こってしまい、体罰や教育とは改めて何なのかを考える機会が
増えている今日この頃。あなたのお子さんがお世話になっている「先生」にどのような
印象を持っているのか、また、「学校の先生」に対するイメージなどを聞いてみた。

問1 「体罰」はあってもよいと思いますか。 また、あなたがそう考える理由を教えてください。
「体罰」はあってもよいと思いますか
■  「体罰」という言葉や行為の捉え方は千差万別
「あってもよい」(8.2%)、「どちらとも言えない」(36.9%)、「あってはならない」(54.6%)と、肯定・否定がほぼ半数となった。「あってもよい」と回答した人は、「中学生のときに悪い事をして先生にビンタされた事と、ゲンコツされた事があった。愛情があって先生がした事が自分でわかっていたので、良かったと思う(40代)」「体罰うんぬんではなく、叱る人に愛情があったかどうかが問題だと思う。叱る側の自分勝手な思いや感情で手を上げるのではなく、相手を思って手を上げたのなら、叱られた方も自分を反省出来るのではないか(40代)」「必要であれば、感情的ではない愛情のある軽い体罰はあってもいいと思う(40代)」など、言葉では伝えられない感情を伝える方法のひとつとして手を上げてしまうことは致し方ないとしても、でもそこには「愛情」があることが大前提で、やみくもに体罰を容認するものではない、といったようだ。また、「言っても聞かない(50代)」と、子ども側の態度の悪さを是正する最終手段としての措置、という意見もあった。
また、「どちらともいえない」派も、「理由によっては仕方がないと思う(40代)」「ケースバイケース(50代)」と考える人が多い。「どこからが体罰でどこまでが体罰ではないという線引きも難しいので、もちろんやりすぎはいけないが、受けた方の感じ方、受け止め方も人によって異なってくると思う(40代)」「体罰という表現を聞くと止めた方がいいと思うが、昔よくあった叱られた本人や親が納得するような(先生に感謝できるような)手のあげ方だったら悪くないと思うので......(50代)」など、体罰と指導のボーダーラインが分からない、という戸惑いも見られた。また、「体罰が悪だといい、言葉の暴力が増えている。どちらも恐喝と変わらず、周りも止める勇気、忠告はするべき(30代)」など、体罰の代わりとしての「言葉の暴力」を心配する意見もあった。
「あってはならない」派は、「心身に後遺症などが残る可能性がある(30代)」「体罰で一時的に言うことを聞かせても子どもが納得しない限り問題は解決しない。また子どもが『人をたたいたりしてもいいんだ』と思うようになってしまう(40代)」など、体罰を受けた後による心身への悪影響を心配する声もきかれた。同様に「厳しさは必要だと思うけれど、感情的なものや痛みを受けるものは絶対にあってはならない(40代)」「体罰をしても何も現状は変わらず、人の心まで変えることはできないと思う。また認めると、どこまでがよくてどこからが悪いのか境界が曖昧でもめたり、学校や生徒間で隠し事が多くなったりする(30代)」という厳しい意見が多かった。
問2.お子さんまたは知人のお子さんの保育園、幼稚園または学校で、先生からの体罰があったという話を聞いたことはありますか。 体罰があったという話を聞いたことがある方、どのような内容ですか。
問3.お子さんや知人のお子さんのまわりで、困った対応をする先生はいましたか。 「いた」と答えた方、どんな対応をする先生でしたか?
お子さんまたは知人のお子さんの保育園、幼稚園または学校で先生からの体罰があったという話を聞いたことはありますか お子さんや知人のお子さんのまわりで困った対応をする先生はいましたか
■ 困った対応No.1は「えこひいき」
「お子さんまたは知人のお子さんの保育園、幼稚園または学校で、先生からの体罰があったという話を聞いたことはありますか」との問いに「ある」と答えた人は約1割の9.9%。「部活の先生から殴られた(50代)」「野球の試合中同じミスをした生徒のおしりを蹴った(40代)」など、先日起きてしまった事件同様、部活やスポーツ時の体罰が寄せられた。また、「娘の小1の担任が、普段体罰(たたくなど)をしていたことを聞いている(40代)」「子どもの保育園の先生で、言うことを聞かない子をつねる先生がいる(30代)」など、小さい子どもへの行為も気になる。また、「中学校の運動会の練習にふざけて参加しない生徒に対し、初めは口頭で注意していたベテランの先生が、最後にその生徒に平手打ちをくらわした。明らかにその生徒が悪く、周囲も非常に迷惑していたのに親が市の教育委員会に訴えたことで、その先生は学校を去ることに。先生は人気もあって授業もわかりやすかったので、ほかの生徒たちは非常に困っていた(40代)」のようなケースもあった。
「お子さんや知人のお子さんのまわりで、困った対応をする先生はいましたか」との問いに「いる(いた)」24.8%と約1/4の人が回答したが、その中でも多かったのが「特定の子をえこひいき(40代)」。「自分が嫌いな生徒が休むと『今日は○○がいなくて平和ねえ』と生徒の前で言う(50代)」「園児に対しての好き嫌いをあからさまに表に出す幼稚園の先生がいた(40代)」などの例も挙げられた。また、「親から指摘をされるとその子どもと関わらないようにする傾向がある(30代)」「いろいろなことをごまかす(50代)」「いじめがあるのに、見て見ぬふりをしている(40代)」などの事なかれ主義者、「生徒に『死ね』という(40代)」「子どもたちの前でささいなことで突然キレて帰った中学教師(40代)」などの暴言やキレたりする行為、「宿題を忘れた子どもに対して、みんなの前でお尻を丸出し(パンツも脱ぐ)させて叩く(40代)」など、驚きの回答もみられた。
問4.お子さんや知人のお子さんのまわりの先生で、個性的な先生・変わった先生・名物先生はいます(いました)か。 いると答えた方、どんな先生でしたか。
問5.理想の先生と聞いて思い浮かぶ有名人は誰ですか?
お子さんや知人のお子さんのまわりの先生で、個性的な先生・変わった先生・名物先生はいます(いました)か 理想の教師と聞いて思い浮かぶ有名人は誰ですか
■  理想の先生と聞いて思い浮かぶ有名人は誰ですか
「お子さんや知人のお子さんのまわりの先生で、個性的な先生・変わった先生・名物先生はいます(いました)か」と聞いてみると、「いる(いた)」と回答した人は24.8%、約1/4いた。「根気強く子どもを信じて指導して下さる熱心な先生がいた。転任される時には思い出のDVDを生徒一人ひとりに作ってくれた(30代)」「先生発信の学級通信が毎日のようにある(中学校)(40代)」「子ども達と日記の交流をしてくれる先生(30代)」のように誠実さが光る先生や「ギターを片手に野外活動で自作の歌を歌う(30代)」「『海を見にいこう!』と授業の始めに言い出して、クラス全員海岸まで歩いて1時間ずっと海を眺めていた(30代)」とユニークな先生、中には「運動会の時に見本として朝礼台の上で先生も踊るのですが、子どもたちよりも激しい動きで観客席の親の間で話題に(30代)」「離任式のあと、オープンカーを運転しながら沿道の父兄に別れの言葉を叫びながら去って行った(40代)」のような一所懸命さが度を越したケースなど、先生も人の子、さまざまなタイプがいるようだ。
また、理想の先生を聞いてみると、ダントツに多かったのが「武田鉄矢(金八先生含む)」(31.9%)だった。長年放映されていた『3年B組金八先生』だけあって、30代~60代まで幅広い年齢層からの回答が寄せられたのも納得である。主役の「坂本金八」と、それを演じた「武田鉄矢」を挙げる人がともに非常に多かったのが特徴だ。また、最近ソフトな語り口で教育問題をわかりやすく解説し、「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家「尾木直樹」の名前も多く上がった。武田鉄矢のように、教師役の印象が強かったために挙げられた俳優の名前も多かった。最近は刑事役でもおなじみだが、その昔『熱中時代』で教師役だった「水谷豊」、『GTO』の「反町隆史」、女性では『ハガネの女』の「吉瀬美智子」、『ごくせん』の「仲間由紀恵」、『悪魔ちゃん』の「北川景子」などが挙げられた。また、「陰山英男」「乙武洋匡」「松岡修造」などの著名な教育関係者、教育に関する著書もあるコメンテーターやタレントも多く挙げられた。
問6.これまでにお子さんや知人のお子さんが関わった先生の対応で、感謝していること、感激したこと、「さすが」と思ったことはありますか。 感謝していること・「さすが」と感じる対応があったと答えた方、それはどんな対応でしたか。
問7.「学校の先生」について、思うことを自由にお書きください。
これまでにお子さんや知人のお子さんが関わった先生の対応で、感謝していること、感激していること、「さすが」と思ったことはありますか
■親自身が先生に感心・感動することが信頼へとつながることも
それでは、「家にある防災グッズを教えてください」と聞いたところ、エネルギー関連の「懐中電灯」(86.6%)「ろうそく・ライター」(69.7%)「電池」(65.5%)「携帯ラジオ」(64.7%)、身を守ったり清潔を保ったりする「マスク」(79.0%)「ティッシュ」(77.3%)「タオル」(76.5%)、食糧の「飲料水」(68.9%)「非常食」(63.9%)などの項目が多く挙げられた。普段から手軽に用意できるグッズがほとんどだが、前項にて災害への備えに自信のない人が多かったことを考えると、防災グッズは家にあるが、それらが十分な量を備えているかどうかは分からない人が多い、といったところだろうか。
なんといっても、子どもへの愛情が感じられる先生は親にとってもありがたい存在だ。「子どもの感情を大切にしてくれて、きちんと向き合ってくれる先生。なにより子どもが変わった」など、ひたむきな姿勢には好感が持てる。また、「子どものことを本当に好きで教師になったと分かる先生。もめごとがあった時に、絶対に公平の立場で接することができるのは立派。子どものことを第一に考えてくれるので、さまざまな場面で子どもたちにも伝わっている。優秀なのに陰湿な意地悪をする子が意外に多いが、先生が毅然としていると問題も起こりにくい。気持ちがこもってない教師や、いやいや先生をやっているような教師のことを子どもたちは敏感にキャッチしてしまうので、クラスがまとまらなかったり、いじめが多かったりする(40代)」といった鋭い分析も。そして、「子ども同士のトラブルを見抜いていた(40代)」「いじめに対する対応を迅速に納めてくれた(40代)」など、困ったことがあっても逃げずに解決しようとする先生もありがたい。「内向的だった娘が精神的に解放されて、自分を出せるようになった(40代)」「親が気付かない部分をほめてくれる(40代)」といった、子どもの良いところを引き出してくれたり、ほめてくれたりする先生は親も子も嬉しいものである。
また、親が安心できる先生も多く挙げられた。「いじめがあった時に親はどうしたらいいのかと聞いたら『たくさん話を聞いてあげてください』といい、先生自らも放課後にいじめられた子、いじめた子両方の話をたくさん聞いてくれた(40代)」など、親自身が感心・感動することで先生への信頼感も増していくようだ。これらの要素をすべて含んでいるような「小3の担任。教師としての資質が高く、児童への応対や添削が丁寧。保護者懇談会でも、段取り良くすすめてもらい、余った時間にはクラスの近況を的確に教えていただき、クラスの様子がよくわかった。授業内容も順調に進んで、学年末の余った時間には児童相互がほめ合って自己肯定感が高まるような取り組みをしていた(30代)」といった素晴らしい先生は、確かに「さすが」と思える。
そして「学校の先生」について思うことにも、職業としての「先生」、先生と生徒、先生と親、そして生徒と親......。さまざまな観点からの意見がたくさん寄せられた。「子どもとかかわること以外の仕事が多すぎて「教育」に専念できない先生が多いように思う(40代)」「玉石混交。当たり外れが多いにある(40代)」「先生も人間なので多くを求めてはいけないが、先生になるからにはそれなりの覚悟がないと先生になってはいけない(40代)」といった厳しい意見もあるが、「まずは親が先生を信頼していく姿勢を子どもに見せなければと思う(30代)」「『モンスターペアレント』と呼ばれる父兄に負けず、毅然とした態度で生徒を指導して欲しい(50代)」「家庭でするべきしつけまで学校に求めたり、子ども自身で理解していなければならない自分のことまで何でも先生任せにしたりする風潮が社会にある。親が学校に求めすぎるのも、歪んだ学校教育の一因だと思う(30代)」と、親側も先生に対する心構えが必要と思っている回答も多く見られた。と同時に、「すべての先生が、子どもの味方、愛情のある先生であってほしい(40代)」「生徒との心のつながりを大切にしてほしい。信頼関係を築くために、生徒に向きあい、寄り添いながら、生徒の目線になりすぎない接し方で、難しいとは思うが一歩前へ踏み出して欲しい(30代)」といった期待を込めたエールを送る人も。また、回答の書き出しに「大変な職業だと思うが・・・」「大変お忙しいと思うが・・・」と述べる人がとても多かった。先生は激務を伴う職業だ、と認識している親が多いことも付け加えておきたい。
■ それでも人しか 愛せない
最後に「ズバリ、あなたにとってどんな先生が理想ですか」との問いに、やはり多かったのは「金八先生!!(30代)」という回答。テレビの中の話だと分かっていても、さまざまな困難に力強く立ち向かい、解決していく金八先生は永遠の理想の先生だ。しかし現実に目を向けると、いじめ、体罰など、子どもが成長していく中で起こり得る問題は山積しており、解決方法もそうかんたんには見つからないときもある。そんなときに出会いたい先生は、どんな人なのだろうか。「裏表なく、優しさと厳しさをバランスよく持ち合わせている(40代)」「一人ひとりの個性を見つつ、雰囲気の良いクラスを作れる。言うべきことは子どもにも親にも毅然とした態度で言える(30代)」「正直で、ずるくない(40代)」「偉ぶることなく、えこひいきをしない(40代)」「その子の成長を長い目で見ることができる(50代)」「子どもたちが学校生活を送る中でより良き道に導いていこうという熱意がある(40代)」といった回答がみられた。「生徒に信頼される教師。これ以外に何がある?(40代)」という意見もあったが、確かに前述のような行動をとれる先生ならば、生徒や親に信頼される人間性を持ち合わせているような気がする。そして改めて金八先生のことを思い出してみると、見事に当てはまる! これは偶然なのかは不明だが、親世代は特に「リアル金八先生」のような先生を期待しているのかもしれない
一方でいじめや体罰などの教育現場における悲しい事件が後を絶たないが、おそらくきれいごとでは済まされない、さまざまな要因が重なったものだと思われる。前述の「理想の先生たち」に共通して言えるのは、コミュニケーション力が高くないと実現しないことばかりだ。指導を通り越し、体罰という名の暴力に至るのは、もしかしたら低いコミュニケーション力を補うための悲しい手段だったのかもしれない。親は親で「モンスターペアレント」と称するやっかいな存在がクローズアップされているが、こちらもまたコミュニケーション力の低さが原因の一端と言える。大人である先生や親が、それぞれのコミュニティできちんとした信頼関係が築けなければ、成長段階の子どもたちとの信頼関係も結びつきづらい。「『金八先生』はあくまでも理想論」と切り捨てる前に、まずは人としての関わり合いや接し方の基本を学びなおすにはいい教材なのかもしれない。

他にも以下の設問がございます。

  • 「体罰」はあってもよいと思いますか。 また、あなたがそう考える理由を教えてください。
  • お子さんまたは知人のお子さんの保育園、幼稚園または学校で、先生からの体罰があったという話を聞いたことはありますか。 体罰があったという話を聞いたことがある方、どのような内容ですか。
  • お子さんや知人のお子さんのまわりで、困った対応をする先生はいましたか。 「いた」と答えた方、どんな対応をする先生でしたか。
  • お子さんや知人のお子さんのまわりの先生で、個性的な先生・変わった先生・名物先生はいます(いました)か。 いると答えた方、どんな先生でしたか。
  • 理想の先生と聞いて思い浮かぶ有名人は誰ですか。
  • これまでにお子さんや知人のお子さんが関わった先生の対応で、感謝していること、感激したこと、「さすが」と思ったことはありますか。 感謝していること・「さすが」と感じる対応があったと答えた方、それはどんな対応でしたか。
  • 「学校の先生」について、思うことを自由にお書きください。
  • ズバリ、あなたにとってどんな先生が理想ですか。
  •  
■調査概要
住所 このアンケートの問合せはこちらから
調査方法 インターネット調査
調査期間

2013年1月

回答者数

20代から60代の女性(弊社WEB会員)141名

調査実施機関 株式会社キャリア・マム
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