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　人を恋ふる想いやそよぎは、
心が何色に染まっている時なのでしょう。
人を懐かしく思う心を
何かの色で表はすとすれば、
どんな色、何色がふさわしいのでしょうか。
身もだえする嫉妬の色は
紅蓮に燃える炎の紅色。
罪を犯したとされる人のその瞬間の心は、
黒だったのでしょうか。
闇色にどす黒く濁った色に
包まれていたのでしょうか。
やはり明るい色がいい。
若い高校生の突き抜けるような
青春の恋は青に決まり。
では中年の二人の忍ぶ恋は何色。
沈んだ、それでいて底に燃えるような
緋色を透かした色合いにでもなるのでしょうか。
席を譲るときの優しい心、
災害や不運な目に遇っている人々への
幾許かの寄金をしたり、
言葉をかけたりする時の心の色は
温かいオレンジ色でしょうか。
ぐるぐる回って我が家に戻れば、
金婚式のお祝いを頂いたばかりの、
わがなつかしの連れ合い。
長年のご苦労への詫びと、
心からの感謝を捧げたい。
さて何色の心。
勿論、言わぬが花色。

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