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教えて!ごとう先生

現実的すぎる夢を持つ娘

子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!

後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧

~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。

Q. 現実的すぎる夢を持つ娘

20150722_ph.jpgはじめまして。小学2年生の娘の将来の夢について困惑しているので、聞いてください。娘の夢は、「お母さんみたいになること」です。これ自体は、とてもうれしい言葉だと思うのですが、よくよく聞いてみると、「お母さんのように、のんびり過ごしたい」という理由でした。今まではひとり娘なので、一緒に楽しく過ごすことを一番に考えてきましたが、親の背中を見て子どもは育つということを考えると、もっとがんばっている姿を見せるべきか悩んでいます。先生なら、どのように考えられますか?

(HN:きょうたんママ)

A. 今のまま楽しくいきましょう

「ああなりたい」と思われる方がステキ

微笑ましい光景ですね。よく、夫婦仲がよい家庭の子どもは学力が高くなりやすいと言われます。最近も今さらのようにそんな話題がニュースになっていました。きょうたんママさんがギスギスしてなくて、娘さんから「ああなりたい」と思われるような生活ができているのなら、これに越したことはないと思いますよ。

「がんばっている姿」も大切でしょうが、無理という努力の形は尊いものであるけれど見ている方にしてみれば辛い。まして娘さんは小2ですから、あまり社会に失望させてしまうのもどうかと。それより「みんなオトナは辛いとか言うけど、うちのママは楽しそう、わたしもあんなオトナになりたい」と思われる方がずっとステキじゃないですか。

そもそも進んで努力と苦労を望む子どもなぞほとんどいません。作文や夢の発表などでそれを口にする子はいるけれど、たいていは教師や親にどう受け止められるかを意識した上での発言です。みんな自分が子どもだったときはオトナにどう受け止められるかを意識して発言してたくせに、自分がオトナになるとそんなことすっかり忘れちゃって、子どもは純真なんだって思っちゃうんですよね。子どもって残酷だし容赦ないし計算高い生き物ですよ。その一方で無垢で天真爛漫で損得勘定を考えない行動に出る。このギャップこそが子どもの子どもたる所以であり真髄なんですけどね。

子どもが知っている職業は少ないから

それと子どもにとっての夢というものにオトナは将来の職業像を結びつけたがりますが、これも無理というもので、そもそも子どもが知っている職業は実に少ない。身のまわりで接する機会がある職業かアニメやドラマなどに登場する機会の多い職業に限られます。ですから、先生、専業主婦、○○屋さん、芸能人、スポーツ選手なんて答えが多くなってしまうわけです。だって、それ以外の仕事を知らないのですから。知らないものには憧れようがありませんよね。

というわけで、あらためて私の考えを披露させていただくなら、にこにこして優しさをふりまく余裕のあるママでいてください。娘さんもそんなママを見てそんなママと一緒にいるのが楽しくて仕方ないから、「お母さんみたいになりたい」と感じるのです。もちろん思春期に入れば事情は変わってきます。でも、足をふみ外したとき、変な道にそれてしまったとき、無事に帰ってくるきっかけとなるのは今の楽しい記憶です。ずぼらで家族に迷惑をかけているならいざ知らず、そうでなければ今のままで十分だと思います。これまでどおり楽しくやっていきましょう。

回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士

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