教えて!ごとう先生
比や割合が苦手
子どもの勉強で頭を抱えているママたちへ。長年子どもたちを指導しているごとう先生が、すっきり解決してくれます!
後藤 武士 先生:1967年(昭和42年)岐阜県生まれ。青山学院大学法学部卒。日本全国授業ライブ「GTP」主宰として、北海道より沖縄・石垣島まで、児童、生徒、父母、講師、教師、会社員を対象に講演。また新進気鋭の若手教育評論家、最強教育指南役としても活躍中。 ⇒オフィシャルサイト ⇒後藤武士先生 著書一覧
~後藤先生メッセージ~
実現可能で、子どもの性格・適正にあった経験的な裏付けをもった学習法を指導したいと思っています。ときには厳しいことも申し上げますが、すでにご定評いただいている救いのあるアドバイスを心がけます。夢を妄想としてしまうのではなく、 数年後の姿とできるよう、一緒にがんばりましょう。
Q. 比や割合が苦手
小学生の息子が、算数の比や割合が難しいと言います。私も苦手だったので、親子だなぁと思いつつも教えることができません。克服する方法を教えていただけませんか。よろしくお願いいたします。
(HN:ポケモン大好き少年)
A.ビジュアル化してみよう
割合は日常生活のいろいろな場面で使う
ポケモン大好き少年ですか。東京お台場、大阪天保山、名古屋鶴舞公園、そして横浜、はてはドバイの空港でまでカーブボールを投げ、238種コレクトした私としては、仲間のピンチを放っておくわけにはいきませんね。
まず大前提として割合と比は難しいのが当然と思ってください。小学校算数の鬼門は「分数→割合→比」です。そしてこれが中学校では「数と式→方程式→一次関数→二次関数」に発展します。要するに割合というテーマは義務教育課程の算数・数学において図形と並ぶ大きな柱だということです。
そして加減乗除の四則演算に匹敵するほど日常生活での汎用性が最も高い分野でもあります。「学校で習わされることなんて......」「教科書に載っていることなんか......」という指摘はこの分野にはあたりません。消費税や割引、預貯金や財テク、スポーツや各方面における伸び率や成功率の比較や把握、と割合は一般生活に不可欠な分野なのです。
半分=50%=5割を基準にして
で、本題の克服する方法ですが、やはり文章でわからねばビジュアル化するのが王道です。最近はあまり見かけなくなりましたがマス目のあるノートや方眼紙、そんなものを用意して帯グラフ上にして実際に比較しながら概念の意味をとらえるのがよいと思います。
この際最も理解しやすい割合は50%、つまり「半分」です。そこを基準に「半分より少し多い」などの感じをより正確に表すための概念が割合。比もまた1:Xから理解するといい。ハガネールはピチューの何体分の大きさなのか、ヨーギラスのたまご100個で完成するバンギラスはヨーギラス100体分だからヨーギラス:バンギラス=1:100(正確には進化前の個体が必要なのとサナギラスを減ることから100を超えますが)、これはよい例ではありませんが打率だの身長体重だのテストの点数だのおこづかいの額だの、身近にあるさまざまな数字を使って「半分=50%=5割」「1:X」という概念をマスターしましょう。
それができたらあとは計算。基本、割合がらみの計算は分数の約分の発展形でしかありません。約分をもう一度トレーニングする。それも危ういようなら九九からですが、多分約分からで大丈夫だと思います。
割合や比で物事を考えることができれば視野は一気に広くなります。ぜひここでしっかり身につけておいてください。
回答は質問いただいた文面から推測できる範囲でアドバイスさせていただいたものです。 したがって私のアドバイスが最善とは限りません。実践に関しては使える部分をアレンジして各自の責任でお願いします。 ・・・後藤 武士