届かなかったラヴレター
応募作品紹介~セレステ
切ない気持ちや感謝の気持ち、大好きだったあの人への想い・・・毎年、大切な人への思いを綴ったラヴレターを募集している「届かなかったラヴレター」。これまでご応募いただいた「届かなかったラヴレター」をご紹介します。
高校生の頃の話です。
当時付き合っていた彼女に生まれて初めて貰ったチョコレートは
手編みのマフラーと一緒でした。
とても温かく、その日の夜は一人ヘラヘラしながらチョコを味わいました。
翌年は手編みのセーターと一緒でした。まさに幸せの絶頂期だったと思います。
このままずっと彼女と一緒にいられたら、なんて事も考えたりしてた時期でした。
でもやがて二人に待っていたのは遠距離恋愛でした。携帯電話の無い時代です。
結局変わりゆく環境と過ぎゆく時間にお互いの心は翻弄され見失い、
会った時でさえ喧嘩するようになっても先に謝る事が出来ず、
時間ばかりが無情に流れました。
やがて訪れた同じ季節。3度目のチョコは郵送で涙で綴った手紙が添えてありました。
返事する事も出来ず、ただ泣きながらチョコを食べました。
今もほろ苦いあの味だけが私の心に深く刻みこまれたままです。
「届かなかったラヴレター」次回の募集についてはキャリア・マムサイトやメルマガでお知らせします。 過去の受賞作品はこちらでご覧いただけます。