届かなかったラヴレター
小宮 透(こみや とおる)
切ない気持ちや感謝の気持ち、大好きだったあの人への想い・・・毎年、大切な人への思いを綴ったラヴレターを募集している「届かなかったラヴレター」。これまでご応募いただいた「届かなかったラヴレター」をご紹介します。
前 略
どうして忘れられないんでしょう。
初恋でもあるまいし、成就した恋でもないのに。
この目が、君の寂しい横顔を憶えている。
この耳が、君のやさしい声を憶えている。
この鼻が、君の爽やかな香りを憶えている。
君といた時間、記憶から消せません。
苦しい。胸が張り裂けそうなくらい。
歳月は待ってはくれないのに、こころだけは、
君といたほんの少しの時間の間で立ち止まったままです。
いつも君だけを一途に思ってきた、
この透明な水より純粋な気持ちだけは、
いつまでも持ち続けていたいと思います。
かなわなかった、片想い。
君が転校してから知った、君の僕への想い。
麻衣子、君に「さよなら」だけは言えずにいます。
高校生の僕より。
早 々
「届かなかったラヴレター」次回の募集についてはキャリア・マムサイトやメルマガでお知らせします。 過去の受賞作品はこちらでご覧いただけます。