届かなかったラヴレター
応募作品紹介~匿名
切ない気持ちや感謝の気持ち、大好きだったあの人への想い・・・毎年、大切な人への思いを綴ったラヴレターを募集している「届かなかったラヴレター」。これまでご応募いただいた「届かなかったラヴレター」をご紹介します。
小学3年の時。なおきくんにラブレターが届いた。
なおきくんは恥ずかしかったのか、困ってしまったのか、それを先生に相談した。
先生は、それを学級会で公表した。
「なおきくんにお手紙書いたのは誰?」
全生徒の前でみほちゃんがそっと手を上げた。
そのことは父母会でも話題になったらしい。
「みほちゃんは、子供のくせにラブレターを書く『ふしだらな』お嬢さん」
そんなレッテルが貼られてしまった。
その事件はクラス全員の心に刻まれた。
みんな思った。ラブレターは書いてはいけない。
その頃、私は学級委員をしていたもとくんが好きだった。
運動もできて勉強もできて、今思えば甘いルックスで、女子たちみんなから好かれてた。
でも手紙は書けなかった。うちで書いては破って捨てた。
親に見つかったら怒られる。見つかったらクラス全員の前で恥をかく。
懐かしいラブレターシンドロームの話。
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