キャリア･マムは女性の働きたい気持ちの一歩を応援します

◆西川さん◆
大学卒業後、総合電機メーカーで海外営業を担当し、結婚退職後は派遣社員や専業主婦を経て、スポーツ専門調査会社に再就職。約3年前に退職し、その後オンラインアシスタント業務をしている中で、初めてインタビュー音声からの文字起こしを経験。もっと文字起こし業務をしてみたいという思いが募り、2021年11月から在宅ワークでキャリア・マム文字起こし＆アノテーション業務に携わるようになりました。現在はYoutube動画・スポーツ映像・会議室の音声など複数の文字起こしアノテーション業務に参加しています。

Ｑ．どんな仕事ですか

AIが正しく認識するための音声と文字を合わせたデータ作成＆仕様通りの印をつける作業
会議室音声の文字起こしというのは、AIによって既に文字に起こされているアノテーションの修正作業。
AIアノテーション文字起こしというのは、音声を正しく聞き取るAIに教え込むための、教師データを作成する業務です。
普段私たちがしゃべっている日本語を、AIが正しく認識できるようにするために音声と文字を合わせたデータを作成します。例えば、長い音声データの中の、1分の所から1分3秒の所までで「おはようございます」と話していれば、時間を表すタイムスタンプを付け、「おはようございます」と文字起こしをします。その際に「あのー」「そのー」などの意味のない言葉や、笑い声が含まれている場合は、これは意味のない言葉、これは笑い声、というようにコンピューターにわかるように仕様通りの印をつける場合があります。これが「タグ付け」です。

Ｑ．やりがいと続ける理由は？　

知識が増えること、自分の都合に合わせて仕事を進めることができるのが魅力
元々パソコンでの作業や文字を打つのが得意で、頼まれなくても資料を作るのが楽しく、一人で黙々と作業をするのが全く苦にならない性格なので私にとっては、うってつけの仕事だと思います。
会議音声を起こしていく中で自分の知らない知識を得ることができますし、まるで自分も会議に参加しているような気分になるところが、やりがいとなっています。
納期が決まっている仕事ではありますが、合間に家事を済ませたり、友達とランチに行ったりもでき、一日の中で自分の都合に合わせた時間で作業ができるということも続けられる理由となっています。

Ｑ．大変なことは？

正確に発話通りに文字に起こすこと
例えば会議室の起こしでは、録音環境が常に良い訳ではないので、オンライン会議でスピーカーの向こうからのくぐもった音声や、マイクから遠い位置での会話、活舌の悪い発話等はどうしても聞き取りの精度が落ちてしまいがちです。
他の文字起こしと違ってケバ取りや整文などの通常の文字起こしに必要な知識は必要ではありませんが、逆に「正確に発話通りに起こさなくてはいけない」というルールがある為、発話の言い淀みや例えば「〇〇ん中」というような発話を「〇〇の中」というように、 「こう言っているような気がする」という脳内補正での起こしをしてしまいがちなところを、正確に発話通り起こさなくてはならないという苦労もあります。

Ｑ．受注のきっかけは？

メルマガを読んで目がとまった業務
元々キャリア・マム自体には子どもが小さかった15年前くらいに登録をしたものの、その後夫の海外赴任に帯同。帰国後は再就職してフルタイムで働いていたことから、一度もキャリア・マムで在宅ワークはしたことがありませんでした。
3年程前に自分のワークライフバランスを考えた時に、家族や自分の生活を優先したいという思いが募り、再び専業主婦に。でも社会の一員として何か仕事をしたい！という気持ちが再燃し久々にキャリア・マムのメルマガを読んだ際、募集していた文字起こしの業務に興味を持って応募をしました。

Ｑ．どうやって仕事を広げて（増やして）いった？

納期厳守とクイックレスポンスを意識
まずは当然ですが、「納期を厳守する」ことを徹底しました。
正社員として働いている時に外注の方に業務発注することが多かったのですが、お互いのことをよく知らない中で仕事のやりとりを円滑に進める為には、まず信頼関係を築くことが大切だと思います。その信頼を得る為には、「連絡を密に取ること（すぐレスポンスをする）」「約束は守ること」は絶対に必要です。
また自分の業務の幅を広げる為に、少しでも興味を持ったら色々な業務に応募してみました。
そうやって少しずつ実績を積んでいくことで、今度は声を掛けていただくことが増えてきたと思います。

向いているのはこんな人

タイピングが好きな人、根気がある人 クライアントによって仕様が異なるので、それぞれの仕様書を細かく読み取り、仕様通りに作業をすることは重要だと思います。
あとは最初の頃は1分の音声を起こすのにも20分程時間がかかっていた為、1時間分の音源を起こすのに何十時間もかかっていたことがあります。
黙々と音声を聞きながらキーボードを打つ作業の繰り返しなので、根気はどうしても必要です。
でも自分のように文字を打つのが好き、という人にはとても向いている作業だと思います。

この仕事をするのに必要なツールや環境

音声アノテーション用のソフトとして現在は主にELAN、Audacityというフリーソフトを使用しています。クライアントによって使用するソフトが違うこともありますが、基本的な使い方は教えてもらえますし、使い方に慣れると新しいソフトでも抵抗がなくなります。
あとは音声聞き取りには性能のいいヘッドホンやイヤホンが必須になります。
値段が高価なものである必要はありませんが、イヤホンの質によって聞き取り精度がだいぶ変わります。私はヘッドホンタイプだと音がクリアに聞こえないので、色々なタイプのイヤホンを試して、耳の穴にぎゅっと差し込むタイプで先端ゴムが小さめものに落ち着きました。

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