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デジタルまめ知識

気をつけたい「デジタルタトゥー」

mame20190423.jpg 近年「デジタルタトゥー」という言葉を聞くことが多くなったと思いませんか。「タトゥー」は身体に入れる刺青(いれずみ)のこと。タトゥーのデジタル版は、何を指すのでしょうか。

■インターネット社会の「傷」
「タトゥー」は基本的には一度肌に入れてしまうとなかなか消えにくいものとされています。そんな特徴にたとえて、インターネット上に一度出てしまった情報は、たとえ真偽がはっきりとしていなくても氏名・出身地・SNSなどの個人情報も含めて消えにくくなってしまうことがあります。この現象が「デジタルタトゥー」と呼ばれるものです。 ウソか本当か不明でも、そしてその情報を消してほしくても消えずに残ってしまうとしたら......。考えただけで、ちょっと怖くなりませんか? そして、心に傷を負ってしまうという可能性も大いにあることも忘れてはいけません。

■ネガティブな情報ほど残る傷あと
「デジタルタトゥー」になりうる情報は、当事者にとって、不都合・不利益な内容のことがとても多いです。 たとえば過去のSNSなどでの発言内容や、倫理に反した画像の投稿(いわゆる「バカッター」と言われる投稿なども含まれます)は、仮に削除要請を出して投稿先を削除したとしても、それらが消える前に保存した人により再度掲載されて、それらがまた転載されて拡散していくこともあるため、インターネット上に半永久的に残り続けるものもあります。

■出来心が取り返しのつかないことに
その時はちょっとした出来心から掲載してしまった画像や動画などが思わぬ波紋を呼び、いわゆる「炎上」の状態になってしまうことで、自分の知らない人にまで個人情報を知られてしまうこともよくあるケース。自分の把握しているはるか未知の領域まで情報が広がってしまうと、もう手の施しようがありませんし、その情報が間違っていたとしても訂正しようがないのです。 そして時が経ってもインターネットの海の中で自分の不本意な情報が流され続けてしまうと、当然精神的ダメージも大きいでしょう。これがまさに「デジタルタトゥー」なのです。

■「デジタルタトゥー」を恐れる前に考えたいこと
近年、肌に刻む本来の「タトゥー」を消す技術が発達してきたといわれています。しかし元通りの肌になるのはなかなか難しい上に、費用もそれなりにかかります。 しかし「デジタルタトゥー」は費用をかけたからといって全部消すということには対応しきれません。 まずは「火のない所に煙は立たぬ」を肝に銘じ、SNSなどに自分のプライベートなことや不適切な画像をむやみに掲載するのは絶対にやめましょう。投稿ボタンを押す前に、バズるかどうかを考えるより責任が持てるかどうかを考えるほうが賢明です。

【著者】
あきまつ
編集・ライター。一児の母。WEB制作周りに興味を持ったのは約20年前。日々進化する新しい技術とドタバタ子育てに悪戦苦闘しながら、おはようからおやすみまで暮らしを見つめています。

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