デジタルまめ知識
助けてくれると思いきや、の「サポート詐欺」
こちらのコーナーでさまざまな詐欺の手口を取り上げることが多くなりました。それだけインターネットを取り巻く犯罪が後を絶たないという残念な現実があります。
そこで今回は、最近増えてきている「サポート詐欺」を取り上げてみたいと思います。
いつものようにネットサーフィンをしていたら、突然警告音(アラート)が鳴ってブラウザの画面が変わり、「このパソコンはウイルス感染しています」「今すぐ画面を閉じるか、電話してください。サポートセンターからスキャンします」といった表示が出た......! さて、あなたならどうしますか。
ブラウザを閉じても閉じてもゾンビのようにこの表示が出てくる場合、ついサポートセンターに連絡したくなってしまいますよね。
しかしここでおこなうべき動作は電話......ではなく、Escキーを約15秒押し続けること。これで一連の動作はおさまるそうです。知っておけば、落ち着いて行動できそうですよね。その上、念のためお手持ちのウイルスソフトでスキャンしておくとよいでしょう。
サポート詐欺の多くは、(偽の)サポートセンターに電話をしてきた人にリモート(遠隔操作)ソフトをダウンロード・インストールをするよう指示し、手数料と称して電子マネー決済やギフトカード、クレジットカードなどの方法でだまし取るという手法です。
リモートソフトは実際に各種業務で使われている純正の製品のため、つい信じてしまう人も多いのかもしれませんが、つながった先を保証してくれるものではないことを覚えておきましょう。
そしてなぜかサポートは「マイク・ミラー(もしくはMike Miraと表記)」と名乗ることが多いようです。ちなみに私がこの名前を検索してみたところ、同名の著名なスポーツ選手に混じって「サポート詐欺に注意」という記事とともに顔写真つきで表示されていました。サポートの「マイク・ミラー」はおそらく架空の人物だと思いますので、うっかり電話してもこの名前にピンときたら怪しいと気づきましょう。
■自己防衛としての知識を持とうパソコンの操作に慣れていない人が被害に遭いやすい悪質な犯罪ですが、上記のようにいくつか押さえておきたい怪しいポイントがあります。相手の最終的な目的は、パソコンが元通りになることではなく、金銭をとることなのです。インターネットを楽しく使い続けるためにも、今どんな犯罪が流行しているのかも合わせて知ることが大切です。
※文中で紹介しているのは、2023年7月現在のサービスです。仕様や名称が変更になることもありますのでご了承ください。
【著者】あきまつ
編集・ライター。一児の母。WEB制作周りに興味を持ったのは約20年前。日々進化する新しい技術とドタバタ子育てに悪戦苦闘しながら、おはようからおやすみまで暮らしを見つめています。