キャリア･マムは女性の働きたい気持ちの一歩を応援します

家で仕事をしていると、勤めに出なくてもよいという気楽さはありますが、反面、仕事にプライベートが侵食されることがあります。もちろん自宅に仕事部屋があったり、レンタルオフィスを使ってしっかり「仕事のONとOFF」が切り替えている人もいるでしょう。でも大半の人が、自宅の、しかも家の中で一番大きなデスク（ダイニングテーブル）のある居間でお仕事をされているのではないでしょうか。実は私もいつかは自分の城が欲しいと思いつつ、家賃や光熱費、また家族のお世話の関係上、自宅の居間でパソコンを打っています。

勤務時間ってなに？

職場が家の中の、しかも家族の出入りが一番激しい居間となると、なかなか仕事に集中するのは難しくなります。自分一人の時はそれなりにがんばれますが、ひとたび家族が帰ってくると、やはり家族優先。特に子どもは最優先。大きなお子さんだけの家庭はまだ融通が利くでしょうが、小さいお子さんがいるご家庭だと、仕事時間が細切れになったり、相手をしながらだったり、お子さんが寝た深夜に仕事を再開しなければいけなかったり...そうなると一日中、ずっと働いているような気分になります。私も締め切りがタイトなお仕事をいただいた時は、休んでいるのに休めないような感覚が続いて、在宅勤務なのに勤めに出ていた時より気疲れしたことがあります。

食事休憩ってなに？

また食事についてはもっと切り替えが難しくなります。ダイニングテーブルに仕事道具を広げているせいもありますが、つい食事をしていても、同じテーブルに広がっている仕事の資料を見てしまいます。簡単な仕事だと「ながら作業」は当たり前。食べながら仕事をし、仕事をしながら食べてしまいます。当然、ちゃんとした食事の時間を取る習慣は無くなり、時には自分が昼食を取ったかどうか分からなくなることもあります。そんな時は、たいてい何かしらは口にしているはずなのですが、「ちゃんと食事をとっていない」という感覚のせいで、偽の空腹に悩まされることもあります。

一週間ってなに？

最近では、曜日の感覚がすっかりなくなっています。「今日はいったい何曜日なの？」と混乱することも度々です。辛うじて家族が家にいる土日の認識は出来ますが、そのほかの曜日は、ゴミ出しの日を忘れてしまう時があるほど、ぼんやり曖昧になってしまいます。これも多分、日々の生活が曜日や時間ではなく、「お仕事の締め切り」で動いているからのように思います。 以前の、「あと一日働いたらお休みだ」という週末を待ち焦がれる気持ちや、「目が覚めたら月曜日だ」と落ち込むことはありません。でも、ONがあるからこそOFFがあるわけで、休みの日の予定をウキウキしながら立てていた頃を思い出すと、それはそれで楽しかったと思います。

家で一人で仕事をしていると「切り替え」が本当に下手になっていく気がします。今はまだ、仕事を受注してちゃんと納品することで精いっぱいなので仕方ないですが、勤めていた頃に比べてせっかく自由度が増したのですから、いつかはもっと丁寧で、出来ればおしゃれな在宅ワーカーになりたいです。雑誌で取り上げられるクリエーターやユーチューバーのように、自分自身も磨いていきたい。そのためにはまず、目の前の食べ終わった食器を片付けるところから始めないといけませんね。

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